2018年2月26日、環球網は、中国で「精神的日本人(精日)」と呼ばれる人々がひそかに増えていると伝えた。
精日は、「自分は中国人ではあるが、精神的には日本人だ」と考える人々を指す言葉。ネットを中心に使われるようになったが、まだ関連資料は少ないものの、
そうした人々は水面下で増えているという。
つい先日は、日中戦争の戦場跡で旧日本軍の軍服を着たコスプレの写真をネット上に投稿した中国人男性2人が15日間の行政拘留処分になった。
同様の事例は上海や成都など各地で起きている。南京でも南京大虐殺が起きたその場所で男性2人が日本の武士の格好をして問題となった。
SNSの機能を持つメッセンジャーアプリ・テンセントQQで「武運長久」や「東亜共栄」といったキーワードで検索するとグループがいくつも見つかる。
「大日本軍事交流基地」というグループは「日本の文化と歴史を愛する人、日本の軍人は加入可能」とうたっているという。
いわゆる「日本好き」を指す「哈日」と異なるのは、中国や中国人を強く否定する感情を抱いている点にあり、「中国など滅んでしまえ」、
「中国人などいなくなってしまえ」とまで考えるという。中国の質問サイトのある投稿では、精日は「中国人であることを恥とする人々」だとされている。
こうした人々は日常生活の中では見分けにくいが、ネット上では日本を礼賛する書き込みをするなど、徐々に存在感を表しつつある。
旧日本軍のコスプレをネット上で非難していたあるユーザーは、「精日」から個人情報を暴露される「人肉捜索」を受けたと伝えられた。
記事によると、北京大学の専門家は精日について「単なる日本好きの哈日とは分けて捉える必要がある」と指摘。
「本来はごく少数の目立たない存在だったが、コスプレ事件をきっかけに水面下から浮上してしまった」とし、
「このまま野放にすれば悪影響が生じかねない」と話しているという。(翻訳・編集/岡田)
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