【NHK】先月、東京 大田区のマンションで、3歳の娘に十分な食事を与えずに放置し、衰弱させて死亡させたとして、警視庁は、24歳の母…
先月、東京 大田区のマンションで、3歳の娘に十分な食事を与えずに放置し、衰弱させて死亡させたとして、警視庁は、24歳の母親を保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕しました。母親は知人に会うために娘を1人残しておよそ1週間、外出していたということで、警視庁はネグレクト=育児放棄が続いていたとみて調べています。
先月13日、東京 大田区蒲田のマンションの1室で、この部屋に住む3歳の梯稀華ちゃんが衰弱した状態で見つかり、搬送先の病院で死亡しました。
警視庁が稀華ちゃんの遺体を調べたところ、胃の中には食べ物が残っていなかったうえ、激しい脱水症状を起こしていたことが分かりました。
さらに防犯カメラには、先月初めに母親が1人で外出し、およそ1週間後の先月13日に戻ってくる姿が写っていて、その日に稀華ちゃんが衰弱しているのが見つかりました。
当時、母親は「娘は数日前から体調が悪かった」と、娘とずっと一緒にいたという趣旨の説明をしていたということです。
警視庁は、稀華ちゃんに十分な食事を与えずに外出し、衰弱させて死亡させたとして、7日、母親で、飲食店店員の梯沙希容疑者(24)を保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕しました。
調べに対し、容疑を認めているということです。
梯容疑者は、知人に会うために稀華ちゃんを1人残しておよそ1週間、外出していたということで、警視庁はネグレクト=育児放棄が続いていたとみて調べています。
逮捕された母親 梯沙希容疑者とは
知人などによりますと、逮捕された梯沙希容疑者(24)は、小学生の時に宮崎県内の児童養護施設に預けられたということです。
中学校ではバスケットボール部、高校ではバレーボール部で練習に打ち込んでいたということです。
高校卒業後は都内の飲食店で働くようになり、その後、結婚し、娘の稀華ちゃん(3)を出産しました。
しかし、3年ほど前に離婚し、それ以降、1人で娘を育てていましたが、友人は「『のんちゃん、のんちゃん』と溺愛している様子で、SNSにも写真を投稿していました」と話していました。
去年12月には稀華ちゃんと遊園地を訪れ、遊んでいる写真がSNSで投稿されていたほか、稀華ちゃんの3歳の誕生日に撮影されたとみられる写真には、たくさんのプレゼントに囲まれて笑顔を見せる姿が残されています。
一方で、梯容疑者は1年ほど前から稀華ちゃんを連れずに知人などと出かけているとみられる写真もたびたび投稿していてました。
4月に入ってからは新型コロナウイルスの感染拡大で外出の自粛が呼びかけられたことを受けて、「どこも遊ぶ場所やってへんからほんま嫌やな・・・#みんなで遊びたい」とか、「今年みんなで花見できなかったコロナ最悪」、「おもんな…早く元に戻らないかな」などと投稿していました。
そして、緊急事態宣言が解除されたあとの先月3日には、海岸で1人で写る写真が投稿され、
「みんなでたのしいことしたい#自粛解除」と書かれていました。
友人「最近 真夜中にバーで飲んでいる様子投稿」
梯容疑者について、友人は「学生の時は明るくてクラスの盛り上げ役でしたが、両親とうまくいっていないという話は聞きました。東京に行った後も娘の稀華ちゃんと一緒に遊んだこともありますが、『のんちゃん、のんちゃん』と言って溺愛している様子でした」と、親子の様子について話しました。
その一方で「稀華ちゃんが騒いだ時に大きな声でどなったり、稀華ちゃんが泣いているのを放っていたりすることもあり、大丈夫かなと思ったこともありました。最近は、真夜中にバーでお酒を飲んでいる様子をSNSに投稿していて、『稀華ちゃんどうしてるのかな』と思うこともありました。亡くなったと聞いて信じられず、驚いています」と話していました。