自動車の自動運転技術が、破竹の勢いで進化。すでに「テスト走行での結果が良好」「実用化も近い」といった話が聞かれ始めているのだが、同時にあらゆる懸念事項も示唆され
■自動運転が主流になれば運転中の性行為は大幅に増える
5月2日にイギリス「Daily Mail」紙に掲載された、カナダの自動運転車研究センター(Canadian Automated Vehicles Centre of Excellence)のレポートによれば、「人間に代わってコンピュータが運転をした場合、手の空いたドライバーは性行為を始める可能性が高く、一度始めてしまえば、道路状況に注意を払わず、危険な状況陥る可能性がある」とのこと。
同センターのバリー・カーク氏は以下のように危惧し、カナダの運輸大臣にもレポートを送ったそうだ。
「自動運転技術が進めば、運転中の性行為は大幅に増加するでしょう。そして、それは人間の対応能力を阻害する大きな要因のひとつとなります」
「また、ドライバーは自動運転の性能を過大評価する傾向があり、一度自動運転のスイッチをオンにしたら、道路への注意を怠るようになるでしょう」
現状のカナダの法律によれば、自動運転は禁止されていない(もともと想定されていない)のだが、新たな法整備のための予算が先月話し合われ、新しい法律として「ドライバーが自動車の操作を完全にできなくなった時の安全性についての項目」などについての議論が盛り込まれるそうだ。
■進む自動運転の技術と法整備
アメリカでは、グーグルとフォードとウーバーテクノロジーが提携をし、連邦政府への働きかけを始めているだけではなく、スウェーデン(中国資本)のボルボと、ウーバーのライバル企業とも言われるリフトが提携し、自動運転の実現化に向けて動き出している。
また中国では、高速道路での自動運転のための5カ年計画や、2025年までに市街地での自動運転の実現を目指す計画なども発表されている。
安全問題や法整備の問題など、自動運転についてさまざまな議論が行われてきたが、ドライバーが性行為に没頭して注意力が低下するという視点で問題が提起されたことは初めてのケースではないだろうか。確かに、移動中にやることがなければ、食べたり、飲んだり、眠ったりするだろうが、完全な個室の中で大人がすることといえば、性的なこともあるかもしれない。