赤城乳業はガリガリ君コーンポタージュ味、シチュー味、ナポリタン味に続く新作を発表しました。不評で赤字を記録したナポリタン味の失敗から学びを得ています。
■ガリガリ君ナポリタン味は約3億円の損失
「まず最初に、ガリガリ君は今年4月1日に60円から70円に、25年ぶりに値上げしました。結果として、ガリガリ君ソーダは販売本数で4月から10月中旬までで109%に伸びることができました。35周年の記念、そして値上げしても販売本数が伸びたお礼として、ガリガリ君リッチ衝撃三部作完結から数年、待望の新作を発表していきます」と萩原史雄部長。
次にガリガリ君リッチ衝撃三部作の商品を順に紹介。一作目、コーンポタージュは3日で品薄になってしまうという記録的な売れ行きを見せたもので、第2部であった江崎グリコとコラボしたクレアおばさんのシチュー味もヒットを飛ばしたそうなのですが。
「ここでやめればよかったのに、そのあとにガリガリ君ナポリタン味を発売しました」
経緯としては「コーンポタージュやった、シチューやったとなると、みんなが“次はカレーだろう”とか予測をしはじめたんですよね。そこで予測をされたくないな、ということで“ナポリタンを出せばだれも読んでないだろう”とハードルを上げ続けて勝手に自爆をした」
「取り返しのつかない失敗をしまして、会社に関しては約3億の損害を与える結果となりました。やっと2年ちょっと経過して、ほとぼりがさめたので今回衝撃三部作に続く次のシリーズを発表することになりました。ありがとうございます」
■高い授業料を払ったが
「おいしくないアイスをつくってはいけない」学んだ
メロンパン味に決めた理由を「ガリガリくんとメロンパンの共通点として、ガリガリ君は大人から子供に愛されている商品で、メロンパンもおそらく、そんなに嫌いな人はいない、誰からも愛されているだろうなと。非常に共通点が多いと考えています」と萩原史雄部長は説明。
「メロンパンアイスというのはあったんですよね。シュー生地とかパン生地とか使ったりだとか。ですが、パンとかきごおりの組み合わせっておそらく世界初だろうということで、そこの開発を目指しました。パンとアイスクリームというのは相性いいのですが、パンとかきごおりって、まずないだろうなということで」
萩原史雄部長は最後に「やはりおいしいということで。ナポリタンで高い授業料を払って、やはりおいしくないアイスとかまずいアイスをつくってはいけないと気がつきまして、メロンパンをアイスにすればおいしいだろうと開発にあたりました」と語りました。
その顔には3億円の損失にめげないすがすがしい笑みがありましたよ。