■女性の若さにこだわる男性は、本当に結婚できないのか
人の好みはそれぞれ違いますが、昔から「女房と畳は新しいほうがいい」という言葉もあるように、若い女性を追い求める心理は、同じ男としてわからないわけではありません。
むしろ、非常によくわかります。
ただし、中年男性が街中で派手な若い女性を連れていると、キャバクラの同伴にしか見えないという悲しい現実もあります。
婚活で、まことしやかに言われていることがあるそうです。
相手の条件として、男性が高年収であることを譲らない女性と、女性の若さにこだわる男性は結婚できない、と。
一時期、芸能人などの「歳の差婚」が話題になりましたが、冷静に見て、40歳過ぎの未婚男性が20代前半の女性と結婚しようとしても難しいでしょう。
ただ、実は40代以上の未婚男性の初婚数が近年右肩上がりに推移していることをご存じでしょうか??
再婚ではありません、あくまで初婚です。
2015年の「人口動態調査」を見てみると、1947年時点でわずか年間3325件だった40代以上男性の初婚数が、2015年には4万0708件と12倍以上に増加しています。
ちなみに、これは過去最高です。逆に、20代男性の初婚数は約36万件から20万件へと激減しており、これだけでも全体の晩婚化傾向がわかります。
■「40歳をすぎて未婚」の男が結婚できない、はウソ?
一般的には、未婚のまま40歳を過ぎた男性は、ほぼ結婚できないとも言われてきましたが、調べてみると決してそんなこともないのです。
では、40代以上の「おっさん初婚者」たちは、一体誰と結婚しているのでしょうか?
2015年「出生動向基本調査」の独身者調査には、「未婚者が希望する相手との年齢差」という調査があります。
それによれば、近年「同い年志向」が増えていることがわかります。
前回の35.8%と比べて6ポイントもアップし、41.8%となっています。
これはいったいどういうことでしょうか。男が若い子好きというのは都市伝説だったんでしょうか。
ただ、残念なことに、このグラフは18〜34歳の男性が対象です。おっさんは調査の範囲外です。
残念ながら最新の2015年調査ではおっさんを対象としたデータがまだ公開されていませんので、2010年の資料から40代だけを抽出してみましょう。
さきほどの若年層のグラフとは正反対。7歳以上年下を希望する割合が6割を超えます。
1番のボリュームゾーンは、10〜19歳年下の37%でした。
20歳以上年下、つまり、下手すれば10代の相手を希望するおっさんも5%存在します。
やはり、おっさんは若い子が好きでした。
希望ではなく、実績はどうでしょうか。
2015年「人口動態調査」より、年齢別に男性が何歳差の女性と結婚しているかを調べてみました。
それによると、確かに20〜34歳までは、相手が「同い年〜年上」が過半数を占めています。
しかし、35歳以上になると、圧倒的に「年下」が増えます。
40代では8割を超え、50代では9割が年下との結婚となります。
■40代前半では、4割が10歳以上年下と結婚
歳の差はどのくらいでしょうか?
10歳以上年下と結婚する割合は、40代前半で約4割、40代後半で55%を超えます。
50代ではほぼ7割以上が10歳以上年下の女性と結婚しています。
驚くべきことに、50代でも10代女性と結婚した例が7件もありました。
せっかくですから、さらに詳しく、40歳以上のおっさんが20代女性と結婚した割合を抽出してみましょう。
40代では、13.5%、50代でも8.3%のおっさんが20代女性との結婚を達成しています。
つまり、40〜50代でも実数にして合計4013人のおっさんは、20代という若い妻を手に入れることに成功しているわけです。
なかなか健闘しています。
本連載では、「イマドキの若者だけが草食系ではない」、「日本男児はもともと自分から告白ができなかった…
※続きます