下半身にプレミアムとはならないのかも。政府が消費喚起や働き方改革の一環として打ち出した「プレミアムフライデー」が始まった。これは毎月最終金曜は退社時間を午後3時にしようというもの。政府としては仕事を早めに切り上げた後、友人や家族と会ったり、旅行に出かけたりという過ごし方を想定しているが、少なからぬ殿方は明るいうちからヌキに行きたいはず。風俗業界はどうなるのか。
プレミアムフライデー事務局のホームページには、最終金曜の派手な過ごし方が提案されている。「ゆったり贅沢『午後ブラショッピング』」「大切な人と夕方からゆっくり『アーリーディナー』」などなど。
そういった過ごし方もいいが、やっぱり男たるものアーリー風俗のほうがいいだろう。風俗業界も期待しているのではないか。
風俗関係者は「通常、昼は店がすいているので、来たい客は多いはず。日中なら夜より価格も安い。普段、会えない昼番の女のコと遊べることもプラス。はしごしてくれるといいですね」と喜ぶ。
しかし現実は、そう甘くない。風俗情報誌「俺の旅」(ミリオン出版)の生駒明編集長は「昨年からプレミアムフライデーの話は聞いていましたが、風俗店がそれに合わせて企画をしたりというのは聞かないですね」と効果に疑問を呈する。
政府の政策に風俗業界が乗っかった例は2009年の定額給付金だ。1人1万2000円が配られたので、覚えている人も多いだろう。「あのころ、愛知県に取材で行ったら、風俗店が『定額給付金コース』を作っていたんですよ。ここだけじゃなく、全国に便乗したコースや割引がありました。理由は簡単で、お金が配られたから。そりゃ、みんな使うことを考えるじゃないですか。プレミアムフライデーは、ただ消費しろって話。給料が増えないのに消費はできないですよ」(生駒氏)
働き方改革とは聞こえがいいが、お金を使って経済を回してもらいたいという政府や経済界の思惑にすぎない。実際に働き方が変わりそうなのは風俗嬢だけかもしれない。
「最近、大学生が奨学金で借金を背負う問題が話題になりました。風俗業界も無縁じゃなく、都内のピンサロに行くと女子大生がいっぱい。聞くと口を揃えて『奨学金返済のために今稼ぎたい』と。時間があれば、みんな稼ぎたいんです。すでに社会に出ているOLで稼ぎたい人は、午後3時に退社してデリヘル嬢になるかもしれない。月末の金曜だけ現役OL風俗嬢が激増することは間違いありません」(同)
もっとも、客が増えるかどうかは別問題だ。「うまくいって風俗業界が盛り上がれば最高です。しかし、消費喚起のための政策でしょうが、そもそも、みんなが消費しないのは、お金がないから。定額給付金のようにお金をくれれば、みんな喜んで風俗に行きますよ!」と生駒氏。時間ができて、OL風俗嬢が増えても、お金がなければ遊びに行けない。