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匿名さん

「日本は退屈な国」欧米人アンケートの衝撃結果に挑む観光庁 「日本人気」はアジア限定

2月6日、観光庁と日本政府観光局(JNTO)がインバウンド促進キャンペーンとして、日本の観光資源を世界にアピールするプロモーション動画を公開した。

 というニュースを耳にすると、「最近じゃ、どこへ行っても外国人観光客だらけなんだから、もうそんなに来てもらわなくてもいいよ」なんてことを思う方も少なくないかもしれない。

 たしかに、2017年の訪日外国人観光客は過去最高の2869万人と華々しく報じられているが、実はこの「日本人気」はベトナム、中国、台湾、韓国というアジア限定。欧米などのその他のエリアからの訪日外国人観光客となると300万人程度で、これは「中国やタイにも負けている」(田村明比古・観光庁長官)というのが現実なのだ。

「日本のホニャララを世界が称賛!」「世界で最も愛される日本人!」なんてネタが大好物の方たちからは、「日本に憧れている人が多いけど、物価が高すぎるからだ!」「タイの人気が高いのは夜遊び目的だ!」というような苦しい言い訳がたくさんで出てきそうなので、あらかじめ説明しておくと、日本がタイや中国よりも観光先として選ばれないのは、ごくごくシンプルに「退屈」というイメージが強いことが大きい。

 観光庁が、ドイツ、英国、フランス、米国、カナダ、オーストラリアの6ヵ国を対象に、海外旅行に関するアンケート調査を実施したところ、「日本には『富士山』『桜』『寺』があるくらいで、長期間滞在する旅行先としては退屈だと思われていること」(田村長官)が判明したというのだ。

腹の立つ方も多いかもしれないが、世界には日本のテレビに出て「日本にやってくるのが夢でした」「生まれ変わったら日本人になりたい」とかリップサービスをしてくれる外国人ばかりではない。日本がどこにあるのかもちょっと怪しいくらいの人がウジャウジャいるのだ。

 そこで、観光庁はこういう現実を謙虚に受け止め、改めてアジア以外の国をターゲットにして「退屈ではない」と訴求しようとなったわけだ。

 このような試みは大変素晴らしいと思うし、ぜひ成功していただきたいと心から願う。

 アジア圏以外の観光客は長期滞在の傾向があり、より多くのお金を落とすとされる。この層が増えれば、観光収入も増え、観光が「基幹産業」となっていく道筋も見える。労働人口がいくら減ったところで移民を受け入れられぬこの国で、観光産業は、地方が生き残るための重要な切り札でもあるからだ。

 では、どうやって日本の「退屈」イメージを払拭していくのか。

「Enjoy my japan」という特設サイトを訪れると、「どのような伝統体験をしたいですか」なんて感じの質問が3回出てきて、個々の興味関心に合わせて、日本の観光スポットや体験できることを紹介した「パーソナライズムービー」が流れる。また、サイト内にも「伝統文化・歴史」「食」「自然」「エンターテインメント」「アート」という7つのコンセプトにあった動画も用意されている。

 これらはいずれも、日本の美しい風景や観光スポットを欧米人の方たちが旅しているイメージビデオで、たとえば、神社をお参りしたり、お寺でお坊さんの話を聞いたりしているほか、機織り体験や座禅体験、欧米人の家族連れが畑で大根を抜いて調理するなど、「日本の田舎体験」なんかをしている映像もある。
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