匿名さん
当時は合法だった。「私宅監置」という制度で、日本本土では1950年まで、戦後米国統治下にあった沖縄では72年まで続いた。制度の廃止が遅かった沖縄には今も、かつて使われていた小屋が残る。精神障害者を小屋に閉じ込め 闇に埋もれた「私宅監置」:朝日新聞デジタル
コンクリート造りで広さは5平方メートル。窓はなく、小屋の中と外をつなぐのは、壁に開けられた直径10センチ程度の穴五つと、食事の出し入れ口、そして排泄物(はいせつぶつ)を流し出す溝だけだ。出入り口は鉄…
小屋を作った男性(92)に話を聞くことができた。富俊さんが大工をしていた頃の先輩だ。ある時、富俊さんが包丁を持って歩き回り、警察沙汰になった。男性は警察から依頼された通りに木製の小屋を作ったが、富俊さんが小屋を壊したため、コンクリートで作り直したという。
「何もしなければ当事者たちの尊厳が失われたままになってしまう。歴史の闇に消えてしまう」と危機感を募らせた人たちが、小屋の保存と私宅監置の歴史の継承に動き始めた。そのひとりが、沖縄在住でフリーランスのテレビディレクター原義和さん(49)だ。
当事者の家族や、私宅監置に関わったことを今も悔やむ元保健所職員。そうした人たちが、かつてのことを振り返りつつ、投げかける。「障害者を排除する風潮は、過去のことなのでしょうか」