匿名さん
薬局から持ち帰る薬袋がどんどん大きくなっていくと嘆くのは、埼玉県に住む65才の主婦、村山さん。高齢者の「多剤服用」が深刻、厚労省発表の画期的報告書
《在宅療養患者では、平均処方薬剤種類数は6.5種類であり、60%が6種類以上であった》──厚生労働省は6月中旬、そんな衝撃的な実態をまとめた報告書を発表。「多剤服用」に警鐘を鳴らすとともに…
「いつの間にか、1日に10種類以上の薬をのむことになっていて…。最初は市の健診でひっかかった高血圧とコレステロールの薬だったのですが、そこから骨粗しょう症の薬、さらに、薬の副作用を抑える胃腸薬に加え、夜眠れなくなった時は睡眠導入剤ものむ。正直、どれがなんの薬なのか混乱するうえ、かぜをひいたりすると、さらにその薬が加わる。もはや効いているのかすら、よくわかりません」
今、村山さんのような人は決して珍しくない。多くの薬をのみ合わせた結果、害が発生する「多剤服用」が社会問題になり、国を挙げての対策が始まっている。