匿名さん
茨城県守谷市の高速道路で、男性が白い乗用車からあおり運転を受けたうえ、降りてきた男に暴行された事件で、警察は傷害の疑いで全国に指名手配していた43歳の男を18日午前、大阪市内で逮捕しました。男を茨城県内の警察署に移送し、本格的な取り調べを進めることにしています。
常磐道「あおり運転」指名手配の男を大阪で逮捕 | NHKニュース
茨城県守谷市の高速道路で、男性が白い乗用車からあおり運転を受けたうえ、降りてきた男に暴行された事件で、警察は傷害の疑いで…
逮捕されたのは、住居・職業不詳の宮崎文夫容疑者（43）です。
今月10日、茨城県守谷市の常磐自動車道の上り線で、24歳の男性会社員が運転する車が白い乗用車からあおり運転を受けて本線上に停車させられたうえ、降りてきた男に顔を殴られけがをしました。
警察は暴行の様子が記録されたドライブレコーダーの映像などから宮崎容疑者を特定し、傷害の疑いで全国に指名手配して行方を捜査していました。
その結果、18日午前、大阪 東住吉区の関係先で宮崎容疑者を見つけ、傷害の疑いで逮捕しました。
調べに対し「男性を殴ったことは間違いない」と容疑を認めているということです。
これまでの調べで、宮崎容疑者が乗っていた乗用車は海外の高級メーカーのＳＵＶと呼ばれるタイプで、同じナンバーの車は先月愛知県や静岡県でもあおり運転をしていたということです。
警察は宮崎容疑者を茨城県内の警察署に移送し、各地で危険な運転を繰り返していた疑いがあるとみて本格的な取り調べを進めることにしています。
また、一緒にいた50代の女についても、逃走を手助けした犯人隠避の疑いで事情を聴いています。
宮崎容疑者 身柄確保時の様子
宮崎容疑者は18日午前11時ごろ、大阪 東住吉区の自宅マンションの近くの路上で警察に身柄を確保されました。
その様子を視聴者が撮影した映像では宮崎容疑者は帽子にサングラス、マスクをしていて、手には携帯電話と大きなかばんを持っています。10人ほどの警察官に取り囲まれ、暴れてはいないものの「自分から警察署に出頭させてください」などと大声を上げながら抵抗する様子も見せています。
その後、警察官に押し込まれるようにして茨城県警の捜査車両に乗り込みました。近くには帽子をかぶってスーツケースを持った女性がいて、時折、警察官に向かって「乱暴をしないで」などと叫んでいました。
目撃した人は
身柄が確保される様子を目撃した50代の男性は「容疑者は最初、携帯電話で誰かと話していた。車のほうに進むように警察官にからだを押されていて乗り込む時は、少し抵抗しているようだった」と話していました。
また近くのアパートに住む40代の男性は「午前11時前から話し声などが聞こえた。宮崎容疑者は『自分で出頭したいから警察署に行かせてくれ』と話しているようだった。宮崎容疑者は水戸ナンバーの車に、一緒にいた女性がなにわナンバーの車に乗せられていった」と話していました。
大阪の警察から車で移送
宮崎容疑者は身柄を確保されたあと、近くの東住吉警察署で簡単な取り調べを受けました。そして午後２時半すぎに銀色のワゴン車に乗せられ、茨城県へ移送されていきました。
捜査員に挟まれて後部座席に座った宮崎容疑者は一瞬、前を向きましたが、すぐにかがみ込んでそのまま警察署を出ていきました。
事件後に飲食店訪れる
高速道路で男性が暴行された事件から４日後の今月14日、宮崎文夫容疑者はＪＲ大阪駅近くの飲食店で食事をしていました。
飲食店の店長の男性によりますと、女性店員が今月14日に接客したということです。
店長は、その際のやり取りを店員から聞き取ったということで「当時、宮崎容疑者は大きなキャリーケースを持っていた。店員が預かろうとしたら、『ええから、早よ案内せえ』と威圧的な口調で言われた」と話していました。
店には女性と訪れていたということで、窓際のシートに座って２人で小声で話し合っていて、１時間ほど食事をしたあと会計を済ませ、預けていた重いキャリーケースを受け取って立ち去ったということです。
店長によりますと、宮崎容疑者は以前も１、２回、店を利用していたということです。
事件を受けて店長は、「指名手配の写真を見てすぐに分かりました。事件を起こしていたと知り、怖かったです」と話していました。
マンションの住人は
宮崎容疑者が住んでいるマンションの住人の男性は「宮崎容疑者は、このマンションを親から受け継いでオーナーになった。オーナーになってから、もともとマンションの駐輪場だった場所に自分の車を止めると言って自転車は玄関の中に置くように言われ、みんな困っている。２週間くらい前に駐車場に白いＢＭＷのＳＵＶが止まっていた」と話しています。
また別の住人の女性は「宮崎容疑者は会えばあいさつする。以前は普通だったけど、だんだん変になったよねって、住人どうしで話していた。最近は帽子やサングラスで顔を隠していた。最後に見かけたのは２週間くらい前で、最近ニュースで報じられている横浜ナンバーの白いＢＭＷのＳＵＶがマンションの駐車場に止めてあった。去年マンション全体が停電になったことがあって、電力会社に問い合わせたら、『具体的には言えないが、宮崎さんの個人的な理由で電気をお止めしています』と言われた。何が理由だったのかはわからない」と話しています。
近所の女性「怖い人」
宮崎文夫容疑者が住んでいるマンションの近所の女性は、「宮崎容疑者とみられる男が以前、自転車で『待て』と大きな声を出しながら車を追いかけていたのを見て、怖い人だと思っていました。また数年前には自宅の前の電柱にのぼってわめいていて、警察官が駆けつける騒ぎになったこともありました」と話していました。
知人の男性「昔と違う」
宮崎文夫容疑者の知人の男性がＮＨＫの取材に応じ、顔つきなどが以前と違うことに驚いていると話しました。
男性は５年ほど前に仕事を通じて宮崎容疑者と知り合ったということで、「ちょっと神経質そうだったが、話した内容をメモに取るなどしていたので『好青年だな』という印象を持っていた」と振り返っていました。
また、「とにかく車で長距離を走ることが誇りだったようで、今回の事件の前後に2000キロほど走行したと聞いて、なるほどと納得した。当時も『日本にあまり輸入されていない車を所有している』とうれしそうに話していた」と話していました。
一時、連絡は途絶えましたが、去年の夜中に、突然、電話がかかってきたということで「誰かにねらわれているといったようなことを訴えていたが、内容が支離滅裂だった。一方的に電話を切られて話にならなかった」と説明しました。
今回の事件を受けて、男性は「昔と顔つきもがらっと変わっていた。あんなことをする人じゃないと思っていたので、なんで変わっちゃったの、という気持ちだ」と話していました。
