匿名さん
「3分の2くらいの患者さんはSSRIで症状が軽快します。なかなか薬が効かない場合は、カウンセリング治療を重ね、様子を見ます。すると、大抵の人が心の奥底に抱える“物語”に悩んでいる。たとえば姉妹が美人で、幼いころから比べられて辛い思いをしてきた、など。そういうときは『あなただっておきれいだと思いますよ。でも、妹さんほどじゃなかった。だから傷ついたんですよね。その痛みが“自分は醜い”という誤解を生んでいるだけ。自分で誤解を解かないと、何回手術しても心の傷は癒えませんよ』と話します」美容整形で高額ローンを組んだ40代妻、美への異常な執着に見える病理
誰しも多かれ少なかれ、見た目へのコンプレックスはあるだろう。だが、ごくふつう、あるいは人並以上の容姿であるにもかかわらず、日常生活に支障をきたすほど劣等感に苦しんでいるとしたら、治療が必要かもしれない。
社会不安障害のひとつ、対人恐怖が症状の背後に潜んでいるケースもある。その場合は、まず認知のゆがみに気づいてもらう。
「みんなはあなたを醜いなどと思っていない。あなたが自分を醜いと信じているから、他人がそう思っているように感じるだけ」と説得する。