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留置所とは?
警察に逮捕された人が最初に入る場所が留置所で、警察署の中にある。
昼は警察署で取り調べ、夜は寝るという生活になるが、48時間以内に送検しなければならないので、留置所
は人を長く居させる場所ではない。 したがって、留置所は畳もなく、コンクリートの床で、10畳くらいの広さに
8人くらいが入ることになる。
代用監獄が、えん罪の温床
えん罪の温床として批判されるのが 「 代用監獄(代用刑事施設)」だ。 送検されたら留置所から拘置所
へ移されるのが原則だが、留置所に収容され続ける容疑者が1日平均 11,901人いた( 2007年度 )。
代用監獄が行われる理由としては、①拘置所が慢性的にいっぱいである、②容疑者を警察署に置くことで
警察は取調べがしやすく、捜査が早く進む ――― がある。
こうなると、過酷な取調べに耐え切れずに、容疑者が偽りの自白をしてしまうことがある。
拘置所とは?
送検されてから裁判で刑が確定するまで入る場所。 被疑者は送検され検察庁に送られると、検察官の取調べ
を受ける。 この時に入るのが拘置所である。 ただし、警察も調べを続けるので、警察署の留置所を拘置所の
代わりとして入れておく場合もある。 裁判中は拘置所に入り、そこから裁判所に通うことになる。
刑事裁判で無罪判決を受けると、被告人は釈放される。 判決が確定せず、高裁や最高裁でさらに裁判が続い
たとしても、被告は拘置所からではなく、自由の身で裁判所に通える。
刑が確定されるまでの拘置所での生活
裁判中、被告人は拘置所に移される。 拘置所では、3畳の 畳の部屋にトイレ・流し付で、毛布が与えら
れる。 相部屋の場合が多く、約18畳に6~8人で、足を伸ばして眠れるだけの広さがある。 留置所よりは
居心地はいい。 裁判中の人が入るので、判決が出るまでは無罪だからだ。
食事は、白米7・麦3のごはんに、みそ汁、たくわんが定番とされていたが、実際に東京拘置所で過ごした
人の記録によると( 佐藤優『 獄中記 』より )、焼きたてのパン、つきたての餅、温かいおかず( かぼちゃの
煮物、切り干し大根など ) が出され、土日にはデザートなど1品増えたそうだ。 また、バレンタインデーに
はチョコレート、年末には年越しそば、正月にはおせち料理まで出たと記録されている。 囚人のストレスを
食べることで抑えているのだろうか・・・管理しやすさに重点が置かれているようだ。
生活は、朝7時起床で朝食、12時と4時半が食事タイム、9時就寝である。 拘置所は刑が確定されて
いないので、刑務所よりは自由である。 読書と30分の野外散歩が許される。 ちなみに拘置所内の
ベストセラーは『六法全書』、自分で本を書く人もいる。