匿名さん
そこで初めて、自分を否定されたような言葉を耳にしたのです。元エリートサラリーマンでも賃貸NG?高齢者の「住む家がない」問題(太田垣 章子)
司法書士の太田垣章子さんは、自身がシングルマザーで貧困だった経験もあり、家賃を滞納した案件を親身に取り組んで来た。しかしここ最近急激に増えているのが「高齢者の家賃滞納」なのだという。その実体験と対策を1冊にまとめたのが『老後に住める家がない!』(ポプラ新書)だ。2020年には女性の人口の半数が50歳以上となる現在、「高齢者の住居問題」は誰にとっても他人事ではない。特に賃貸物件については、高齢者が借りることができない現状をアンケートでも明らかにしている。高齢者の賃貸の実情について、『老後に住める家がない!』より抜粋掲載させていただく。
「73歳じゃ、厳しいですね」
こちらの手続きミスではなく、先方は積極的に貸す意向がなかったのであえてコンタクトを取ってこなかったのです。
「それってどういうことですか?」
義男さんは、びっくりして聞き返しました。
「高齢者は家主さんが嫌がるんですよ」
***中略***
具体的に高齢者が入居すると、どのようなトラブルがあるのでしょうか。
●高齢者の認知症が進み、実質面倒をみなければならない
●家族が対応しない(言ってもしてくれない)
●共有部分で失禁・糞尿をする(制御できない)
●電球を替えられない、テレビが映らなくなった(ただのコンセント抜け)、エアコンのリモコンが反応しない(ただの電池切れ)等ですぐに呼び出される
●大きな音でテレビをつける(耳が遠い)ため、他の入居者とトラブルになる
●室内が汚部屋になる(片付けられなくなる)
●隣人に金の無心をしたり、被害妄想で留守中に誰かが入室したと近隣や警察に迷惑をかける
●小火程度だが火事を引き起こした
●隣人との生活スタイルの違いから、生活音トラブルとなる