匿名さん
「私が面倒を見るしかない」。大阪府河内長野市の田中公子さん(73)は、孫の世話のため休校措置以降、毎週2泊3日で大阪市の息子夫婦宅に通っている。田中さんは「感染したくないので、本当は人の多い大阪市には来たくない」と打ち明けるが、電車で1時間以上かけて通う。「孫預かり」悲鳴 共働きに頼られる高齢者―専門家「断ることも大事」・新型コロナ:時事ドットコム
政府は20日、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた全国一斉の休校要請を延長しない方針を示したが、新学期に再開される学校は一部にとどまる可能性もあり、先が見通せない状況が続く。臨時休校や休園の長期化により、子どもを祖父母に預ける共働き家庭が増えた。「大変だ」「疲れる」。孫を預かる高齢者は悲鳴を上げながらも、孫や子のために奮闘している。
孫は小学3年生と幼稚園児の2人。午前中は宿題をさせ、昼食を作り、午後は公園で遊ばせている。息子夫婦は共働きで、「困っているので手助けしたい」と話す田中さんだが、公園のベンチに座り孫を見守る表情からは疲労がにじみ出ていた。「孫はかわいいが、3日連続で1日中の子守は疲れる」と吐露した。
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西南学院大の倉元綾子教授(家政学)は、子育て世代と祖父母の対話の重要性を訴える。「預かる側は年齢からの健康不安もあり、断ることも大事だ」と話し、「預ける側も他の方法も探ってほしい。安易に頼り切るのは危険で、孫疲れの高齢者が感染しては大変だ」と懸念した。