匿名さん
例えば、フジテレビの『とくダネ』は、東京都が不要不急の外出を控えるよう呼びかけた先月28日と29日に、箱根・熱海などの観光地には多くの若者の姿が見られたというVTRを流すとともに、東京・原宿でパンケーキを食べに来た若者にマイクを向けて、「パンケーキとコロナの怖さを比べると?」と質問。若者は笑いながら「今日はちょっとパンケーキでした」なんて答える映像を流している。VTR明けのスタジオではこういう若者を「バカ者」扱いで、記事冒頭で述べたように、彼らの無知と無自覚が感染拡大を招いていると言わんばかりに吊し上げた。世界一規律正しい日本人が、「外出自粛」の呼びかけを無視するワケ(要約)
「不要不急の外出は控えてください」――。政府、自治体、医療関係者などが何度も訴えているのに、なぜ日本人は外出してしまうのか。筆者の窪田氏はマスコミの報道に原因があると見ていて……。
さて、ではこのような論調・映像が朝から晩まで何日間も連続で大量に流されると、人々の行動にどんな影響が出てくるのか。
「そりゃあ報道のおかげで危機意識が高まって、外出を控えるようになるんじゃない?」と思うかもしれないが、現実はむしろその逆で、このように考える人たちが増えていく。
「なんだ、週末は外出自粛とか言ってただけど、たくさんの人が出かけてるじゃん。だったらウチも本格的にロックダウンとかなる前に、出かけられるうちに出かけておこう」
つまり、テレビや新聞で「外出自粛に従わない人」を繰り返し、繰り返し報道することによって、皮肉なことに「外出自粛に従わない人」の背中を押してしまっているのだ。