匿名さん
「なぜ、厳しく育てたはずの娘が……」乳児遺棄事件、加害者家族の背景とその後 | 週刊女性PRIME
「乳児遺棄事件」が後を絶たない。生い立ちや友達関係など、彼女たちが赤ちゃんを遺棄した背景にはいったい何があるのだろうか。「加害者」となった本人、そしてその家族が語ったこととはーー。凶悪事件も含め、200件以上の殺人事件などの「加害者家族」を支援してきたNPO法人World Open Heartの理事長・阿部恭子さんが、レポートする。
会社員の絵美(仮名・19歳)は、勤務先近くの公共トイレで出産し遺体を自宅近くの山林に遺棄して逮捕された。
絵美には軽度の知的障がいがあった。学校の成績は常に最下位だったが、特に問題を起こす子どもではなかった。中学卒業後、親族が経営する会社に勤務。
男性と一緒にいるほうがラクだと感じ、いつの間にかセックスはコミュニケーションのひとつに。妊娠も初めてではない。以前は、相手の男性が中絶費用を負担したという。しかも、今回の妊娠は、父親の可能性がある男性はひとりではなかった。それゆえ、男性に相談することもできなかったのだ。
「ちょうどその頃はお姉ちゃんの結婚が決まったばかりで、お姉ちゃんのほうにばかり気が向いて……」
泣きながら後悔する絵美の両親。しかし、親の意識が姉にばかり集中し、絵美に無関心なのは幼い頃からだった。きょうだいに対する家庭での差別的な対応は、少なからず事件に影響を与えている。
事件によって、姉の結婚は破談となった。
事件を起こす家庭はだらしない家庭というわけでなく、しつけに厳しく子どもの悩みに無関心、性の話題をタブーとするケースが多いそうです。