匿名さん
私は競技生活を送っていた間ずっと、シーズン中、生理が止まっていました。私はもともと体脂肪が多いほうではなかったうえ、きつい練習が続くと体脂肪がどんどん落ちていき、みるみる体が絞られました。すると、ある瞬間から生理が止まる。このときにいつも、「あ、自分はちゃんと追い込めているな」と安心していたんです。隠れていたフィギュア選手の生理問題 鈴木明子の告白「選手時代、私は間違っていた」
「THE ANSWER」はスポーツ界を代表する元アスリートらを「スペシャリスト」とし、競技の第一線を知るからこその独自の視点でスポーツにまつわるさまざまなテーマで語る連載「THE ANSWER スペシャリスト論」をスタート。元フィギュアスケート五輪代表の鈴木明子さんが「THE ANSWER」スペシャリストの一人を務め、現役時代に摂食障害を患った経験から、アスリートの健康問題を中心に語る。
逆に、生理が止まらないと「まだまだ追い込みが足りないんだ」「体が絞れていないとコーチに思われてしまう」とますます追い込んだ。
いま振り返ると、生理が止まったのは、精神的な影響がとても大きかったのではないかと思います。当時の私にとって生理が来るのは、選手として「よくないこと」だったし、「生理は悪」。今思うと、ものすごく怖いし、ゆがんだ認識だとわかりますが、この考えが頭に刷り込まれていたので、まったくおかしいと感じていませんでした。