匿名さん
女性解禁が進む日本酒業界とは対照的に、今も女人禁制を続けているのが相撲界だ。「土俵に女性は上げない」という不文律を知っている人は多いだろう。「女人禁制」撤廃への対応が、土俵と酒蔵で分かれる理由
2020年、BBCの「今年の100人の女性」に広島県の老舗酒蔵、今田酒造本店の4代目蔵元で杜氏(とうじ)の今田美穂さんが選ばれ、大きな話題になった。日本酒作りの現場では近世中期以降、女人禁制とされてきたが、近年は女性が杜氏や蔵元を務めることも珍しくない。女性に対する潜在的な「差別」が問題になることが多い中、伝統的な「女人禁制」の世界はどう変わっていくのか。
2018年、大相撲舞鶴巡業中に土俵上であいさつに立った舞鶴市長が倒れるアクシデントが発生し、救護のため女性看護師が土俵に上がった。ところがその最中、主催する相撲協会側が「土俵から下りてください」とアナウンスしたことが報じられ、大きな非難を浴びることになった。
日本大相撲協会の八角理事長は「理事長談話」として相撲協会側が女人禁制を守る理由を公表している。それによれば「土俵に女性を上げないのは『女性が不浄だから』ではなく、土俵は力士が勝負をする神聖な場所だから」と説明。また「相撲はもともと神事を起源としている故に伝統文化を守りたい」とも言及している。