匿名さん
この国では自分と他人とが区別されず、同一視されてしまうのである。職場や大学で横行する「ワクチンハラスメント」 過剰な同調圧力社会の悲惨な末路
職場や大学などでも新型コロナのワクチン接種が本格化しているが、そこで大きな問題となっているのが「ワクチンハラスメント」だ。近著に『同調圧力の正体』(PHP新書)がある同志社大学政策…
なぜ、そうしたおかしなことが起きるのか? それは私たち日本人が暗黙のうちに強い共同体意識を共有しているからである。そのため、いつでも日本人としてみんな同じように振る舞うべきだという発想になり、「これ以上干渉してはいけない」という線引きができない。
■「オレが出社しているのだから、お前も出てこい」
当然ながら社会の範囲が小さく、同質的になるほど干渉や強要は厳しくなる。会社ではテレワーク中でも上司から仕事ぶりを監視され、服装や部屋の様子にまで口出しされるし、「オレが出社しているのだからお前も出てこい」と言われる。
職場だけではない。地域では子どもを公園で遊ばせていると警察に通報されたとか、外でランチをしている画像をSNSにアップしたところ周囲からとがめられ、仲間はずれにされたといった話もある。
ワクチン接種をめぐっては、優先接種の対象になっていない市長や町長が接種したとしてバッシングされ、オリンピック・バラリンピックの出場選手にいたっては一般国民と別枠で提供されたワクチンの接種であるにもかかわらず、「特別扱いは許されない」「一体感を損なう」という反対の声が上がった。
■コロナ後は欧米との格差がさらに拡大する