匿名さん
生活保護は“怠け”ではない東大医学部→生活保護を受ける20代男性。増える若い受給者のホンネ | 日刊SPA!
新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済悪化による、生活保護受給者が急増。20~30代の若い世代の受給者も少なくない。原因はコロナ禍だけでなく、旧世代との生活保護への意識の違いもあるという。当事者たちを…
2021年9月、厚生労働省は同年6月の生活保護申請が前年同月と比べて13.3%増えたと発表。初の緊急事態宣言が出た2020年4月から急増しているという。そんななか、若年層の受給者も増えている。
「にーちゃ」さん(20代後半)は東京大学医学部を卒業したが、ITを学びたくなり一般企業に就職。当初は定年まで勤め、老後はつましい年金暮らしを夢見ていたものの、体調を崩した上、徐々に起業への思いが募り、コロナ禍直前に退職した。
同時に「明日は我が身」という思いからホームレス支援ボランティアに参加した際、生活保護への関心が芽生えたのだという。
「調べると若者でも受給できると知り、転職するより一旦立ち止まって働き方を見直したいと思い、情報収集を始めました」
だが、いざ申請をすると各所で「水際作戦」の洗礼を受けた。
「役所もケースワーカーも間違ったことを平気で言うし、追い返されることもしばしばでした」
数か月は親族の元に身を寄せていたが、それ以上いられなくなり、貯金も失い、ホームレスに。当初は住所不定ということで不当に拒絶されたが、紆余曲折を経て半年後に受給が決定した。東大卒で健康体であることは問われなかった。
「生活保護は国民の権利です。長引く不況、格差の広がり、非正規雇用拡大などの影響もあって若年層の労働環境は年々厳しくなっています。僕は健康を損なって退職後、起業がうまくいかずに現在、この制度を活用しています。
日本は他の先進国に比べ、生活保護への理解が遅れています。若くても働けても生活保護は利用できます。いまだに偏見が根強いですが、正しい知識を普及して、利用者を増やす必要があると思います」
一部抜粋