匿名さん
「結婚できなければ幸せになれない」という刷り込みは私たちが生きている社会の非常に根深いところで行われていて、「結婚」のあとには「出産」、そのあとには「マイホーム購入」が、誰しも通らねばならない通過地点として考えられている文化圏も存在する。しかしながらそうした価値観は現代の日本にはそぐわないものであり、今に至っては、家父長制の中で女性が家に閉じ込められていた時代の負の遺産そのものだと思っている。「女性の独身はさびしくて不幸」そんな価値観を押しつける日本社会の息苦しさ 他人が口を挟む問題ではないはず
ずっと単身でいること、結婚しないことに理由は必要なのだろうか。ノンフィクション作家の吉川ばんびさんは「世間では独身者より既婚者を持ち上げる風潮がある。だが、どちらの生き方も本人が納得して選択したのならば、他人が口を挟む問題ではないはずだ」という――。
もちろん、結婚する人や出産、マイホームを購入する人のことを否定しているわけではない。能動的に自分に合ったライフスタイルを選択したりタイミングを考えたりすることは素晴らしいことだ。問題なのは、そうではない人たちのこともひとくくりにして「結婚こそが幸せだ」とか、独身の人を「結婚できない」と言い表すなど、彼ら彼女らの「独身で生きていく方が自分に合っているから結婚しない」という選択を尊重せず、存在を無視し、価値観を押し付けてしまうことだ。