匿名さん
https://www.dailyshincho.jp/article/2021/12081100/
…「就職して3年たったら結婚しようと言っていたのに、2年たったところで彼女がいなくなったんです」
事故で亡くなったのだった。「自分もあのとき、半分死んだ」と彼はつぶやいた。
■自信を回復、そして下したある決断
「彼女なしでは生きていけないと思っていたけど、ふと気づいたら5年がたち、30歳になっていました。
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「その年の冬のボーナスがけっこうよかったんです。それで思い切ってある物を買いました」
それがラブドールだった。以前から、亡くなった恋人に似たラブドールの広告が雑誌に出ているのを見ており、どうしてもほしかったのだという。
「わざわざ彼女そっくりのラブドールを作ってもらうのはさすがに気が引けるけど、もともと似ているのだから気になってたまらなかった。数十万するものなので、まずは店に予約して観に行きました。現物に出会って本当にびっくりした。彼女がよみがえったように思えて……。思わず涙ぐんでしまいました」
「大枚はたいて人形を買いました。彼女の名前をそのままつける気にはならなかったので、愛称だった“ゆっこ”と名付けたんです。人形のゆっこは、ひとり暮らしの部屋に置き、いつも一緒に過ごすようになりました」
■年下の女性と結婚、しかしゆっことの逢瀬は続き…
■アパートが火事に
■妻にバレ…
1ヶ月後、ようやくアパートを契約し、ふたりのゆっこを引っ越しさせてほっとしたころ、妻が彼に来た郵便物をひらひらさせながら迫ってきた。
結局、祥平さんは「もう嘘はつけない」と人形をアパートに住まわせていることを打ち明けた。ただ、ゆっこさんの話はどうしてもできなかった。
「妻が見たいというので、アパートに連れていきました。そこもかなり古い安い部屋ですが、ドアを開けて“ふたりのゆっこ”がソファに座っているのを見るなり、妻は『うわあ』と言ったきり立ち尽くしてしまった。『言葉を選んでいる余裕がないからストレートに言うけど、寒気がするわ、私』と妻はいいました。顔が青ざめていた。本当に気持ちが悪いと思ったんでしょうね。…