匿名さん
具体的にはこんな事例がありました。「何もしていないのに妻が突然キレる」原因は男にあり? 当事者が気づきにくい「受動的加害」とは | 日刊SPA!
「なぜ怒っているのかさっぱりわからなくて……」DV・モラハラ加害者が、愛と配慮のある関係を作る力を身につけるための学びのコミュニティ「GADHA」を主宰しているえいなかと申します。僕自身もDV・モラ…
「業者を呼んで自室のエアコンを修理したら突然怒り出したんです。妻の部屋のエアコンも数日前から調子が悪いと言っていたんですが、そっちはそっちで修理してもらえばいいじゃないですか……私は何もしていないのに勝手にキレて、挙句の果てに離婚だと言い出して困っています。こんなの大したことじゃないのにいちいち感情的に反応されても困ります」
【「ケアをしない」という受動的加害】
相談者は「何もしていない」と考えていますが、実際には被害者が助けを求めている状況で、助ける方法を知っているのに無視して自分だけのケアをした、と理解することができます。
被害者からすれば、「この人は私が困っていても自分のことをするだけなんだ、私のことはどうでもいいんだな」という認識が生まれてもおかしくない出来事です。
【相手が傷ついたという「現実」から自分の加害性に気づけない人たち】
そして最大の問題は、相談者が「パートナーはこのようなことで傷つく人間なのだ」ということを、自分の変容のきっかけにできていない点です。
人は、悪意なく人を傷つけてしまうことがあります。だからこそ、「相手の傷つきから学ぶ」ことで、相手とより良い関係を築いていくきっかけにすることができます。
しかし加害者は「感情的になられても困る」と、相手の感じ方が過剰だという姿勢でこの出来事を捉えています。しかしパートナーの「傷つき」はすでにそこにあるのであって「感情的である」「過剰だ」と考える意味が、ーー少なくともこの2者が愛し合う関係を持ちたいのであればーーありません。
そして、これが最大の加害です。それは「人と生きていく上での最も根本的な責任」を放棄しているからです。