高木ブー「布団を二つ折りにして燃え盛る炎の中を逃げた」戦争の記憶

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匿名さん



高木ブー「布団を二つ折りにして燃え盛る炎の中を逃げた」戦争の記憶 (1/1)| 介護ポストセブン

 幼い頃の高木ブーさんにとって、東京・巣鴨の生家での暮らしは毎日楽しいことの連続だった。両親と大塚の映画館で観た時代劇、庭に飼っていた鶏の鳴き声、お弁当のゆで卵……。しかし、昭和20年の空襲ですべてが大きく変わってしまう。前回に続いて家族との大切な思い出を振り返ってもらいつつ、戦争の記憶を語ってもらった。(聞 (1/1)
こんなことを自分で言うのもヘンなんだけど、この記事が公開される3月8日は、僕の89回目の誕生日です。この歳まで元気でウクレレを演奏できているのは、本当に嬉しい。まわりの人たちに恵まれ続けていることに感謝です。自分はつくづく運がいいと思う。だって、もしかしたら77年前の空襲で命を落としていたかもしれないんだから。

今、テレビでは戦争で爆撃を受けている映像が流れているけど、ああいう光景は見ていてすごくつらい。空襲で街が火の海になって、命からがら逃げたときのことを思い出す。難しいことはよくわからないけど、世界中で知恵を出し合って、今すぐ戦争をやめてほしい。心の底からそう思う。

おふくろは先に逃げて、親父と僕で燃えている家の火を消そうとがんばったんだけど、焼夷弾は油が詰まった筒がはじけ飛んで燃え出すから、水をかけてもどうにもならない。「もうダメだ。逃げよう」となって、飛んでくる火の粉を浴びないように布団を二つ折りにして頭にのせて、小石川植物園まで走ったんだよね。
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