匿名さん
性行動経験率の話だけが一人歩きしがちですが、実は全体が消極化したわけではなく、性行動の分極化(二極化)が進んでおり、一部の層においてはむしろ性行動の低年齢化が進行してもいます。消極的な人自体は以前からいましたから「バランスが変わってきた」と捉えるほうが正確です。「性交経験ゼロ」の若者が増えている…「性の不活発化」とどう向き合うべきか(飯田 一史) @moneygendai
1974年から6年ごとに日本製教育協会が実施している「青少年の性行動全国調査」の最新2017年(第8回)調査の結果と近年の性教育について社会学的に分析した林雄亮・石川由香里・加藤秀一編『若者の性の現在地』(勁草書房)が刊行された。調査開始以来、高校生・大学生の性行動経験率はおおよそ徐々に活発化し続けていき2005年に男女ともにピークになる。しかし、2011年調査では高校生、大学生ともに大きく低下し、2017年調査ではさらに低下した。これらをどう捉えればいいのか、また、どのような性教育が望ましいのか。林雄亮・武蔵大学社会学部教授に訊いた。
性交経験という実際のアクションだけでなく、心理的な側面で「性に関心がない」という意思表示をする若者が増え(中学生男子では50.6%、同女子では68.4%)、また、性に対して「汚い」「暗い」といった否定的なイメージも強くなってきています。
子どもたちがそう思うということは、今後の性行動の不活発化をさらに進め、未婚化・晩婚化とも間接的につながってくるだろうと思われます。性被害・性犯罪の報道は体感的に言ってかつてよりも増えていますから、これが若年世代の性への印象をよくないものにしている一因という可能性もあります。