匿名さん
渋井さんは、「子どもにあだ名禁止を呼びかけるとき、学校側がどのように説明しているかが重要」と強調する。いじめを防ぐ“あだ名禁止”の校則は本当に有効? 現場の実態とルールを悪用した「新たな手段」 | 週刊女性PRIME
クラスメートを「あだ名」で呼んだり、「呼び捨て」にしたりするのを禁じる動きが小学校の間で広がっている。多くは「いじめ防止」のためだが、「禁止はやりすぎ」「校則で決めるようなこと?」などとネット上で議論に。はたしていじめを防ぐ効果は本当にあるのか、学校現場の実態をとらえつつ、検証した。
「なぜルールが作られたのか理由を説明しなければ、ただ規則に違反したから罰を与えるだけになってしまいます。そもそも嫌なあだ名というのは、いじめの雰囲気が醸成される中でつけられることがほとんど。侮辱的なあだ名だからいじめが起きるのではなく、その逆で、いじめが先に起きているものなんです」
<中略>
加えて、子ども同士が“さん付け”で呼び合うなど丁寧な言葉で接していたとしても「そのルールを悪用して、いじめる子どももいるでしょうね」と、渋井さんは懸念する。
「いじめる側は丁寧な言葉遣いで相手を攻撃し、追い詰めていく。そうすれば録音されていたとしても、音声だけを聞いていれば、いじめが起きているとは思いませんよね。ちゃんと“さん付け”をしていましたよ、いじめていません、と言い訳できてしまいます。
<中略>
「私立の場合、防犯カメラを設置している学校が多い。そのため映像に残っていてもバレないように、いじめる側は威圧的な振る舞いをしたあと、相手を無理やり笑わせるんです。すると映像で証拠を突き付けられても、“相手が笑顔なんだから嫌がっていない。仲間内でふざけていただけ”と弁解できます」
こうした巧妙ないじめは小学生の間でも起きていて、「残念ながら珍しいことではない」と渋井さんは言う。