匿名さん
佐々木洋太さん(仮名=40代)は小学校4年のとき、担任から「指導」を受けた。 (略) 当時、クラスの人数は30人程度。洋太さんは教壇の近くまで行き、クラスメイトに対して背を向ける形で立っていた。そこで担任は「ズボンを下ろせ」と言った。 洋太さんは言われるままに、自分でズボンを下ろした。すると担任は、下着の上から洋太さんの性器の部分を揉んだ。 「“悪いことをすると、こういう目にあうんだ”と思いました。クラスメイトも見ていたと思います。異様でした。怖いので、声が震えて、声にならないような感じでした」 衆人環視の中で、担任からされた性被害。洋太さんは何も言えず、口が乾くだけだった。 「ほんと、気持ち悪い出来事でした。それを理由にいじめられたりするなら、まだ理解はできます。しかし、僕のされた出来事に触れる子はいませんでした。見なかったことにしたのかもしれない。話題にしてはいけない雰囲気だったんです。誰もそのことを話さないし、噂にもなりませんでした」 ■いじめの延長で受けた性暴力 安田徹さん(仮名=40代)は5年ほど前から、性別や性的指向を問わない性被害について、当事者の話を聞く勉強会を重ねている。男性の参加者も多く、会はすでに20回を数える。 安田さんが被害に遭った場所も学校だった。小学生のときから高校生までいじめを受け、その延長で性被害に遭った。 ■“男性の性被害は対応がわからない”と言われて インターネットが普及していない時代。心療内科を中心に自分で調べて、診察をしてもらった。 「約30か所に行きました。しかし、どこもしっくりくるところはありませんでした。“男性の性被害は(対応が)わからない”と言われて、断られたこともあります。“気にしないことだ”と言う医療者もいました。 その後、人前で被害を語る機会を積極的に作っていきましたが、人に話すことで少しずつ気持ちの整理ができました。 本来なら、被害にあっている中1のときに助けてくれる大人がいればよかった。でも、当時は誰かに相談することなど思いつかなかったんです」《男性の性暴力》2人の被害者が語るリアルな実態、クラスメイトの前で担任から受けた“衝撃の指導” | 週刊女性PRIME

