匿名さん
70歳の義父はとにかく何もしない。3つ年下の義母に「風呂沸かせ」「トイレットペーパーがないぞ」と指示するだけだ。炊飯器のスイッチさえ押さないと聞いた。「たまに出かけて遅くなりそうなときはごはんだけでも炊いておいてくれると助かるんだけどね」義母が「今の女の人は我慢が足りん」と…「日本の熟年離婚率が過去最高」の背景(島沢 優子)
8月24日、厚生労働省は人口動態統計特殊報告 2022年度「離婚に関する統計」を発表した。そこで分かったのは、離婚の数の減少にも関わらず、20年以上同居した「熟年離婚」の割合は上昇傾向にあるということ。2020年は1950年以降で最も高い21.5%となった。渡哲也さん、松坂慶子さん、高島礼子さんなどによるドラマ『熟年離婚』が大ヒットしたのは2005年のこと。このときは驚きをもって迎えられたことが、離婚家庭の5組に1組以上が熟年離婚ということになる。ジャーナリストの島沢優子さんが、近くで見た熟年離婚の例も含めて増加している背景について考察する。
そうこぼす義母だが、夫に家事を覚えさせようとはしない。
「少しやってもらったらどうですか? お義父さんも家のことやったりした方がボケないですよ」
やんわり言ってみたが、義母は「無理無理。今さらできんよ」とあきらめムードだ。
「え~、私だったら耐えられないですよ~」
ヒロミさんが冗談ぽく言ったら、義母は「今の女の人は我慢が足りんもんね。子どものことも考えんで、すぐ離婚するよねえ」と言った。
「その顔がね、ちょっと誇らしげなんですよ。自分は専業主婦で3人の子どものために耐え抜いてきた! て感じで。なんか違うよなあとモヤりました」
8月下旬に厚生労働省が公表した離婚件数は、2020年で19万3253組。2002年の28万9836組をピークに減少傾向にある。ところが、熟年離婚した夫婦は3万8968組で、全体に占める割合は21.5%と過去最高になった。