代理出産は素晴らしい自己犠牲なのか 産む側の深刻な副作用やトラブルに割り切れない思い

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匿名さん



代理出産は素晴らしい自己犠牲なのか 産む側の深刻な副作用やトラブルに割り切れない思い〈dot.〉

作家・北原みのりさんの連載「おんなの話はありがたい」。今回は、代理出産について。 さらに今、代理出産は高騰化傾向にあり、貧しい国、貧困層の女性たち...
代理出産を体験した女性たちが味わう副作用や人間関係のトラブルは深刻だ。他者の胚で産むときに大量に投与されるホルモン剤の副作用、他者の卵子を用いるために引き起こされる問題、たとえ自分の卵子を使った妊娠であっても、食べるものから動作にいたるまで日常を契約によって厳しく管理される生活。妊娠中に子の障害がわかった時点で中絶を求められることもある(契約に含まれている)。実際、出産後に障害がわかった子どもが、依頼者から引き取りを拒否されたケースもあり問題になっている。また、オーストラリアでは、小児性愛者が虐待目的で代理出産を依頼したケースもあった。

自民党プロジェクトチームによる「生殖補助医療の規律に関する立法」のたたき台を読んだ。おどろくほど、そこには代理出産をする女性の健康については一切触れられていなかった。徹底的に依頼者目線(子どもが欲しい人目線)の議論であり、誰がどのように仲介し斡旋するか、どうビジネス化していくのかが目的になっているものにしか読めなかった。実際に巻き込まれていくのは、若い女性たちだろう。1年間で数百万円を手に入れられるとしたら、そしてそれが人の役に立つことだとしたら……非正規雇用の女性の平均年収が約150万円の日本社会で、それはジュディス・バトラー先生が涼しい顔で言い切るように「代理出産は生計を立てる方法」になっていくだろう。

 ……でもそれは、本当に、私たちが向かうべき道なのだろうか。
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