匿名さん
ご覧の通り、すべてにおいて人口が減っていますが、もっとも深刻なのが「母親の数」の減少で6割減です。分かりやすく説明すると、1985年には100人いた1人以上の子を産んだ母親の数が、2020年にはたった40人まで減ってしまったことになります。1985年の100人の母親が2人の子どもを産んでいたと仮定すれば、200人の子どもが産まれました。しかし、40人に減った母親が同じ数の子どもを産むためには、1人最低5人の出産をしなければなりません。これは、普通に考えて無理な話でしょう。政府の対策は「ひとりで5人産め」というようなもの…人口減少の本質は少子化ではなく「少母化」である 「ひとりの母親が産む子供の数」は減っていない
少子化といっても、1人のお母さんが産む子どもの数は1980年代とたいして変わってはいない。そういうと、信じない人が多いのですが、事実です。確かに、2021年の日本の合計特殊出生率は1.30で、これは、2005年の1.2…
問題の本質は、少子化ではなく、母親の数が減っていることによる「少母化」なのです。それは、婚外子の極端に少ない日本ではイコール婚姻数の減少なのですが、婚姻減の割合より出生減の割合のほうが少なく、むしろ結婚した女性たちは子どもをたくさん産んでいます。が、どれだけ結婚した女性が産んだとしても絶対人口が減っている以上、解決できる問題ではないということです。
政府や自治体の少子化対策においては、長年「子育て支援の充実」がメインとして論じられてきました。もちろん、「子育て支援」そのものを否定するものではないですが、「子育て支援を充実させれば少子化は解決する」という論理は的外れであることは今までの数字を見ればお分かりいただけると思います。そもそも子育て支援は少子化があろうとなかろうとやるべきものでもあります。