日本の給料はもはや「先進国の“平均以下”」にまで落ち込んだ…「低所得の国」になった日本の「悲惨な現実」（永濱 利廣）

なぜ日本で働く私たちの給与は上がらないのか？世界が着実に成長していく中なぜ日本は取り残されてしまったのか？気鋭のエコノミスト・永濱利廣氏は「低所得」ニッポンの現実と原因​を分析する『日本病——なぜ給料と物価は安いままなのか』で、その理由を明らかにしている。

なぜ、日本の給与はこんなに低いままになっているのか。
それはひとえに、日本が長期のデフレスパイラルに陥っているからにほかなりません。
そして、このデフレスパイラルは、海外よりも、日本で起きやすいことが知られています。理由はいくつかありますが、まず挙げられるのが「労働分配率の低さ」です。