匿名さん
土橋さんのもとに寄せられる相談は、多い日で1日約50件。悩みを抱える母親の約3人に1人は心の不調を抱え、心療内科などに通院をしていることも珍しくないという。不登校児が9年連続で増加!「しんどくて死にたい」「わが子なのに愛せない」壊れゆく親のメンタル、夫婦不仲に家庭崩壊“親たちの悲痛な叫び” | 週刊女性PRIME
小中学生の不登校児が過去最高を記録し、前年に比べて25%増加とかつてない増え方に!そんな中、子どもを支える親たちの悩みも深刻化。親自身もメンタルをやられたり、夫婦仲が悪くなって家庭が崩壊するなどのケースも。「わが子なのに愛せない」苦悩は、人に言えない分、根が深い。今回は不登校の子どもたちとその保護者をサポートしているNPO法人キーデザインの代表・土橋優平さんに話を聞いた。
「子どものために……と精いっぱいやってきたけれど、結果につながらない、期待に応えてくれないから、“諦めました”“愛情がなくなりました”となるんだと思います」
そうならないためには、子どもと適度な距離を取ることが重要。離職、休職の決断も早まってはいけない。
「子どもが不登校になると約2割の親が休職または退職を選択していますが、おすすめできません。一緒にいたからといって、解決策が見つかるわけではないですし、むしろ“私はあなたのために仕事を諦めたのに”と、子どもを責める要因になってしまいます」
コロナ禍のリモート勤務で子どもの生活を管理できるようになったことがお互いにストレスとなり、逆に関係が悪化したという相談もある。(略)
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冷静になって、子どもの行動の背景にある気持ちに焦点を当てることが重要だ。
「精神的にも少し距離をあける意識を。“近所のおばちゃん”くらいの感覚で見守るのがおすすめ。子どもの行動に大きく一喜一憂しなくてすみますし、過度なプレッシャーや期待をかけることもなくなり、気持ちがラクになります」
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最後に、土橋さんがもっとも心にとどめてほしいと語ったのは、“不登校=悪いこと”という考えを捨てること。
「教室でのいじめや担任の先生に傷つく言葉を浴びせられたといった時、ほかのクラスに移ったり、転校したり、自宅やフリースクールで学んだりということがフレキシブルに認められたら、“不登校”は大した問題にならないはず。
問題なのは、子どもの学び場の選択肢が今所属している学校やクラスしかないということ。学校へ行かないこと自体をネガティブに捉えすぎなくてもいいし、ましてやこれまでの子育てや関わり方で自分を責める必要もないのです」