匿名さん
夫、妻、どちらが先に死んだ場合でも、残されたほうがその後1年間に死ぬ死亡率は、夫婦が共に健在な場合に比べて2倍くらいになるといいます。妻が先立つと夫の余命は5年縮まり、夫が先立つと妻の余命は延びる…妻の死後、夫に一番多い"死因"とは 酒やたばこの量が増えブロークン・ハートに
人生後半を楽しく生きるコツは何か。明治大学文学部教授の諸富祥彦さんは「中高年はフロイト『断念の術』を知るといい。熟年離婚や配偶者との死別など大切な何かを失うことが増えたときに涙も枯れ果てるほど悲しみつくすと、また若々しく生命の力が湧いてくる」という――。
また一般に夫が先に死んだ場合、妻が抑うつ状態になるのは1年くらい。妻が先に死んだ場合は夫がうつ状態になるのは5年くらいというふうにいわれています。
夫が先に死んだ場合、妻の余命は長くなります。逆に、妻が先に死んだ場合、夫の余命は5年ほど縮まると言われています。
なぜ、こんなに差があるのか。夫の妻への依存の割合が高いからです。
多くの場合、65歳を過ぎたあたりから、夫にとっては妻だけが大きな心の支えになっていく。だからこそ妻のほうが先に死ぬと、夫はガタッとくる。ガタッときて、何に対しても、興味も持てなくなり、好奇心もなくなる。欲望もなくなるのです。
とりわけ死因の中では、心臓病が一番多い。なぜかというと、妻が先に亡くなると、酒やたばこの量が増えたり、甘い物を食べ過ぎたりなど、アディクション(依存性)の状態になりやすいからです。それが血液の凝固性を高めて、心筋梗塞が起きやすくなる。まさにブロークン・ハートです。
がんになった場合も同様で、がんになったら、最初の2カ月はガタガタッとくる。ガタガタッと心が壊れて急性のうつ状態になっていく。これも対象喪失です。自分の命はもう長くないんだ。そういう対象喪失状態に陥っていきます。