匿名さん
いじめを蔓延させる要因は、きわめて単純で簡単だ。なぜ日本の学校から「いじめ」がなくならないのか…たった2つの「シンプルかつ納得の理由」(内藤 朝雄)
いじめは1980年代なかば以降、人びとの関心をひく社会問題になったが、未だいじめ対策は効果をあげていない。そしてまた「いじめ」が大きなニュースとなっている。なぜ未だにいじめを解決できないのだろうか。
一言でいえば、
(1)市民社会のまっとうな秩序から遮断した閉鎖空間に閉じこめ、
(2)逃げることができず、ちょうどよい具合に対人距離を調整できないようにして、強制的にベタベタさせる生活環境が、いじめを蔓延させ、エスカレートさせる。
対策は、次のこと以外にはまったくありえない。
すなわち、
(1)学校独自の反市民的な「学校らしい」秩序を許さず、学校を市民社会のまっとうな秩序で運営させる。
(2)閉鎖空間に閉じこめて強制的にベタベタさせることをせず、ひとりひとりが対人距離を自由に調節できるようにする。
ーーーーーーーー
認定すべきは、犯罪であり、加害者が触法少年であることであり、学校が犯罪がやり放題になった無法状態と化していたことだ。そして責任の所在を明らかにすることだ。
もっとも重要なことは、加害者たちは学校で集団生活をおくりさえしなければ、他人をどこまでもいためつけ、犯罪をあたりまえに行うようにはならなかったはずである、ということだ。
つまり、学校が人間を群れた怪物にする有害な環境になっているということが、ひどいいじめから見えてくる。これが根幹的な問題なのだ。
外部の市民社会の秩序を、学校独自の群れの秩序で置き換えて無効にしてしまう有害な効果が学校にはある。これは、たまたまいじめが生じていない場合でも有害環境といえる。