匿名さん
■いじめのある職場は、長時間労働の割合が2倍以上4ヵ月で給与84万円を取り上げ、オムツで働かせ、クレーンで吊るす…「大人のいじめ」の壮絶なリアル(坂倉 昇平)
「大人のいじめ」に、今、注目が集まっている。厚生労働省の統計によると、職場でいじめに遭っているという相談は、ここ10年で2倍に増加。『大人のいじめ』では、坂倉昇平氏が受けてきた膨大な相談事例から、いじめの実態を紹介するとともに、その構造と背景を分析。
近年見られる職場いじめには、これまでとは異なる傾向がある。
まず、第一の特徴が、「過酷な労働環境」である。
■近年相次ぐ、同僚による卑劣ないじめ
第二の特徴は、「職場全体の加害者化」である。現在でも、職場いじめの多くが経営者や上司によって行われており、『大人のいじめ』でも上司が関わったケースをいくつも紹介している。
■給与84万円取り上げ、オムツで働かせ
10年以上前、後輩社員の男性がミスをして怒鳴られたことをきっかけに、先輩社員によるいじめが始まった。男性に対する叱責の回数が増えるようになり、殴打などの暴力も受けるようになった。やがてミスのたびに「罰金」を取られるようにまでなった。
次第に暴力はエスカレートしていき、殴打には鉄パイプが用いられた。給料の大半も奪われるようになった。明らかになっている2020年6月~9月の4ヵ月間だけで、奪われた金額は84万円に及んでいる。
さらに男性を裸にしてオムツを穿かせて仕事をさせ、水を大量に飲ませてトイレに行かせなかったという。天井のクレーンに吊り下げて振り回したこともあった。「家族を崩壊させる」と脅すこともあった。2020年に同僚が警察に訴えたことで、ようやく事態が公然化した。