匿名さん
職場の人間関係や残業、ストレスから再び足が向いたようだった。娘はやがて会社も辞めた。ルポ路上売春:800万円を泣く泣く工面「地獄です」 我が子のホスト通いに悩む親 | 毎日新聞
25歳の娘が家を出る時、いつも通りに「いってらっしゃい」と声をかける。それが、つらくてたまらないと夫婦は言う。「娘が何をしに行くか、分かっていながら見送るんです。地獄ですよね……」。娘は行き先を言わないが、2人は知っている。収入を得るために働く性風俗店か、そうでなければホストクラブだ。
■お互いに「どうしていいか分からない」
夫婦は「これが最後」と思いながら、その度に金を工面した。
家族で何度も話し合った。娘は「風俗で働いて返す」と言い、妻は絶句して泣いた。その後には、娘が泣きながら「昼の生活に戻りたい」と言ったこともある。「本心だった」と妻は思う。「自分を傷つけながら、本人もどうしていいか分からないのでしょう。私たちもどうしていいか分からない」
7月、ネットで知った日本駆け込み寺を訪れた。
夫は言う。「自分の家族がこうした問題に直面するなんて思いもしなかった。夜の街に関する何の情報もなく……。娘に金を出したのも、最後は娘のためじゃないんです。自分たちに何かの危害が及ぶのが怖かった」
■「法的な規制を」
日本駆け込み寺は7月、同じような悩みを抱えた親たちの当事者団体「青少年を守る父母の連絡協議会」を立ち上げた。「ホストにはまるのは何も特殊な子やない。問題は、学生や社会人になりたての女性に一度で30万円、50万円も払わせるホストクラブがあること」と玄さんは話す。「とても払えない額を借金としてホストに背負わされた女性たちが体を売る構図もある。貧困ビジネスの一種で、『自業自得でしょ』と言っては何も解決せえへん」