匿名さん
――ほかに、機能、形態、デザインにおいて、世界各国の生理用品はどうなっているのでしょう?世界の生理用品は進んでいる!集めて、使い比べて知った、日本との驚きの違い(竹本 夕)
世界の生理用品事情はいま、どうなっているのか。近年注目されている竹素材を、日本で初めて表面素材として使用したサニタリーブランド「limerime(ライムライム)」の代表・須藤紫音さんは、商品開発を行う際、世界中から生理用品を集めて使い比べたという。そこで気づいた、海外と日本の生理用品の違いとは?
須藤:デザインにおいても、もっと多様です。パッケージも、リサイクル紙を使った紙製のボックス型から本の形をしたユニークなものまでたくさんあります。
面白いのは、フィンランドでは大きな透明のジッパーバッグにタンポンが100個、200個無造作に入れられていたりすること。日本のように生理用品を“隠す”という概念もないようです。プラスチックフリー運動が進んでいる欧米のタンポンは、アプリケーター(吸収体を覆うプラスチック)がついていない製品のほうが多いです。
一方で、日本のタンポンはアプリケーターがついているものがほとんどです。欧米ではタンポンをアプリケーターなしで使用する女性が多いのと、リユースできるアプリケーターも販売されています。
ただ、フィルムの開けやすさやゴミを捨てる時の捨てやすさなど、機能面では日本の製品は素晴らしいものがあります。
――様々な国の生理用品のなかで一番印象に残っているのは?
須藤:ドイツの「einhorn(アインホーン)」というブランドです。ナプキンの箱の内側にポップな子宮のイラストと説明が記載されており、SNSでも創造性とユーモアのあるコンテンツを配信しています。外性器がリアルに描かれたものなど、一部、日本では公開不可とされるであろう表現も見受けられますが、生理用品を通して「表現」を楽しんでいることに衝撃を受けました。まさに、生理をタブー視することからの脱却だな、と。
また、同ブランドは生理用品の他にコンドームも手がけているのですが、商品に性教育も盛り込みながら展開しているのも面白いです。