匿名さん
「なぜこれほどまでに人とうまく生きられないのだろう」。母とも夫とも、共感したり思いやりを感じたりする関係が築けない。知られつつある「カサンドラ症候群」の実態…身近な夫や母と“心を通わせられない”苦悩「なぜこれほどまでに…」(信濃毎日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
発達障害などで共感や情緒的な対人関係が苦手なパートナーや家族などとのコミュニケーションがうまくいかず、ストレスで心身に不調が生じる状態を指す「カサンドラ症候群」。長野県の諏訪地域に住む主婦の恵理さ
カサンドラ症候群について書かれた本に出合い、初めて「今までの苦しみが言語化され、助けられたような感覚になりました」。自身がカサンドラの状態で苦しんできたことを母と夫に説明した。長年振り回された母には謝ってほしかったが、かなわなかった。その母は80代になり最近、肺炎で入院したのをきっかけに精神科医から、相手の気持ちを想像することが苦手といった特性がある自閉スペクトラム症(ASD)の傾向を指摘された。
夫には発達障害に関する本を読んでもらった。自身の対応で恵理さんが傷ついてきたことは理解したが「(自分以外の)人の気持ちがよく分からない」と言った。恵理さんはその後、なるべく夫と距離を置くよう自室で過ごしたが、一番身近な人に気持ちを分かってほしいとの思いは諦めきれなかった。
あるとき、リビングで再び「本当に他人の気持ちが分からないの?」と確認した。いちるの望みをかけていたのかもしれない。しかし夫は「分からない」と答えた。
「寂しいよ」。自室に戻り、口に出した自分の正直な気持ちに、涙があふれて泣き続けた。そして、「カサンドラ症候群ととことん向き合おう」と思い立った。1週間でホームページを作った。諏訪地域の名産、カリン(マルメロ)をイメージし「花林の会」と名付けて活動を始めた。2014年春のことだ。
宮尾さんによると最近は夫婦間だけでなく、親子や同僚間でも同様の症状を訴えるケースが増えている。同症候群になる人は共感力が高く、責任感が強い人が多いことも特徴だという。