匿名さん
――SNSなどでは、レーザー除去はタトゥーを入れるときの100倍痛いという声もあるようです。痛みで全身麻酔も…タトゥーのカジュアル化に医師が提言「除去には3〜5年、国産車を買えるくらいの費用がかかる」
近年、カジュアル化が進んでいるタトゥー。かつての“刺青”のイメージは変わり、若い世代を中心にファッション感覚で入れる人が増え、その様子がSNSで多数配信されている。現在ではプールや温泉など公共施設でも寛容になりつつある。一方で身近になった分、学生が夏休みなどに軽い気持ちで入れ、のちに後悔して除去するケースも。個人を尊重する社会的な風潮と共にタトゥーへの意識は変わりつつあるが、社会生活の一部ではいまだ弊害になることがある。タトゥー除去をした場合の費用や期間、施術方法や痛みなどのリスクについて、共立美容外科の
浪川浩明さん 入れる時よりも痛いのは間違いありません。注射で薬液を入れる麻酔は、色素の色目が希釈されてレーザーの反応が鈍くなるので使用しないことが多いです。一般的には、皮膚の表面に塗るクリーム麻酔を使います。レーザー照射1~2発だったら麻酔なしでもいいかもしれませんが、1回に何百発、範囲が広ければ何千発と当てます。そうなるとその痛みはとんでもなく大きい。タトゥーを入れる時の痛みに耐えていても、大抵の人はレーザー除去の痛みに顔色を変えます。痛みに弱い人やクリーム麻酔で効きが不十分な人は、全身麻酔を使うケースもあります。
――レーザー除去の費用はどのくらいになるのでしょうか。
浪川浩明さん レーザー機械は非常に高価で、新車Sクラスベンツが変える金額です。またミラー、レンズなど使用劣化によって交換が必要な部品も多く、ランニングコストもかかるため、必然的に高額になります。通常の施術は、1センチ四方で1万円くらいが相場です。タトゥーの大きさにもよりますが数百万かかり、国産車を買えるくらいの金額になるでしょう。また、多色の場合はさらにかかります。
(中略)
――タトゥーがカジュアル化している現状に思うことはありますか?
浪川浩明さん 個人の自由が尊重される社会的風潮の中、タトゥーはファッション性があり、個性を出せると考える若者が増え、それを容認する世の中になるのは悪いことではありません。ただ、タトゥーを入れたことを長い人生の中で、後悔しないかということです。ファッションには流行もあります。そして、時間を経て生活のステージや社会的立場が変われば、社会への意識や考え方も、ライフスタイルも変わります。タトゥーは入れるより除去するほうがはるかに大変。時間も費用もかかるし、大きな苦痛もある。入れるのであれば、生涯後悔しないかの覚悟が試されます。