匿名さん
人間は、不安や焦りによって心に余裕がない状態になると、平常時には考えられないような判断をしてしまうことがあります。騙されてしまいやすい人は、真面目で誠実、努力家で、忍耐強いのが特徴です。マジメ、誠実、努力家、忍耐強い…そんな人ほど、マルチ商法やカルト宗教にダマされやすい脳科学的な理由 悪意ある他人に操作されやすい状態になっている
マルチ商法やカルト宗教にダマされやすい人には共通点がある。脳科学者の中野信子さんは「真面目で努力家の人は、努力すること自体に快感を覚えるようになっている。そうした人は、さみしさという心の隙間に付け込まれると冷静な判断ができず、悪意ある他人に操作されやすい」という――。
どこまでも忍耐強く努力し続けられるのは、自身でも「これはいい行動だ」と判断し、自分が努力している状態そのものに対して脳の報酬系(なにかを達成したり誰かに褒められたりしたときなど、欲求が満たされたとき活性化し、気持ちよさ、幸福感などを引き起こす脳内のシステム)が活発になって、快感を生み出している状態と考えられます。
つまり、努力しているということ自体が達成感という報酬を生むので、その快感を求めて、また努力し続けてしまうというわけです。ここに罠があるのです。なにも達成しないまま努力と我慢だけで満足させられる状況が形成されてしまうと、いつしか努力することと我慢すること自体が快感となってしまいます。一種の中毒状態に陥るのです。
そうなると、もはや冷静な判断ができず、悪意ある他人に操作されやすい状態になってしまいます。真面目で努力家の人ほど、さみしさという心の隙間に付け込まれると、騙されやすいという特徴があるといえますが、なんとも世知辛い話です。