匿名さん
※一部抜粋※普通のカフェが2人で1万円! ニューヨークで分かった「安すぎるニッポン」の現在地
物価が高いと有名なニューヨーク。著者が実際に行った経験を基に、日本との格差がどれくらいなのかを解説。まだまだ「安いニッポン」だが、手放しで喜べない理由もありそうで……。
現地の人が食べるような普通の朝食を食べたいと思い、クロワッサンとコーヒーを2つずつ、さらに卵とベーコンが入ったクロワッサンを1個購入しました。クロワッサンは2つで9ドル(1個4.5ドル)、コーヒーは11ドル(1杯5.5ドル)。卵・ベーコン入りクロワッサンは12.5ドルでした、合計32ドル50セントに税金が2.88ドル加わり、最終的な価格は35ドル38セント。日本円にして5130円(1ドル=145円計算、以下同)です。
なぜ、これだけの高いランチ価格をニューヨークの人たちは支払えるのでしょうか。それはシンプルに「給料が高いから」です。完全に日米の賃金格差が出ているのです。
例えば、ロサンゼルスでは、客室60室以上のホテルで働く従業員の時給は19.73ドル≒2860円です。まさに米国は賃金の引き上げが精力的に行われており、収入が伸びているからこそ、高い飲食代金でも支払えるのです。
一方、日本でも23年7月に厚生労働省の審議会で、最低賃金の引き上げ目安がとりまとめられました。全国平均が初めて1000円を超え、1002円となりました。東京では23年10月から1113円、神奈川でも1112円と1100円のラインを超えています。一方で、1000円を超えた都道府県は8つのみ。9位の静岡は984円と、1000円に届いていません。日本のデリバリー事業者で働くギグワーカーの東京における時給は平均して1500~1600円です。ドル換算で10~11ドル程度です。米国との大きな差を感じます。