「挨拶とスカートは短いほうがいい」が許されないのはダメな世の中か

　口は災いの元、になることが実に多い昨今、コラムニストの石原壮一郎氏が考察した。　＊　＊　＊「正しいこと」が好きな人たちは、何がやりたいのでしょうか。「正しいこと」を追求すれば、…

蟷螂（とうろう）の斧やごまめの歯ぎしりの類かもしれませんが、全力で異を唱えさせてください。そう、昨今話題の「挨拶とスカートは短いほうがいい」についてです。面白いかどうかは別として、この程度の軽口が、なぜ寄ってたかって責められなければならないのか。はたして市長が辞職勧告決議案を出されるようなことなのか。

このフレーズやこれを使った人を非難する行為には、見識も思考力も必要ありません。「セクハラ」とか「女性蔑視」といったわかりやすくて反論しづらい正義の論理を当てはめて、「嫌な思いをする女性がいるかもしれない」と妄想の被害者を仕立て上げれば、意識が高くて良識にあふれた自分が“悪”を成敗する美しい図式の出来上がりです。

　しかし、本当に「セクハラ」などの言葉で攻撃する必要がある発言でしょうか。嫌な思いをする女性がたくさんいるのでしょうか。不愉快だと眉をひそめる人がいたとしても、「そうですか。お口に合わなくて失礼しました」でいいんじゃないでしょうか。