匿名さん
なぜこんな「不平等」が起きるのか。ストレートに言ってしまうと、マックと比較するとモスは「アンチが少ない」ということが大きい。みんな「値上げ」しているのに、なぜマックは「もう行きません」と叩かれるのか
多くの企業が値上げを実施する中、叩かれる企業とそうでない企業がある。なぜこんな「不平等」が起きるのか。理由は……。
怒りが原動力のアンチは、誰も頼んでもいないのに勝手にそのニュースをネットやSNSで拡散してくれる。視聴率やアクセス数を稼ぎたいメディアにとって、実はアンチは大変ありがたい「最強のインフルエンサー」なのだ。
マックは値上げだけでも「もう行きません」「クオリティーが低い」などとボロカスに叩く人が多くいるように、同店に憎悪を抱くアンチが一定数存在している。だから当然、マックを叩くような報道をすると、テレビは視聴率が上がるし、新聞のネット記事のアクセスもはねる。
一方、モスは値上げで「もう行きません」「モスバーガーが440円って高すぎだろ」なんてボロカスに叩く人は少ない。モスに憎悪を抱く人がそれほどいないということは、モスを叩くような報道をしても、視聴率は上がらないし、ネットのアクセスも稼げない。
よく言われることだが、メディアは「感情の増幅器」だ。コロナ報道が典型だが、人々が心配したり怖がったりすることがあれば、さらに不安や恐怖を煽る報道をする。
すると、視聴者や読者は「世間に置いていかれるのが怖い」と必死に食いつくので、視聴率やアクセスが爆上がりしていく。そうなると、番組や記事を担当した者は社内で高い評価を受けるので、もっと不安を煽るVTR、もっと恐怖を煽ることを言う専門家やコメンテーターを登場させる。そして、それを見た人々がさらにパニックへ――という負のスパイラルがコロナ報道では日常的に起きていた。
それと同じで怒りや憎悪があれば、さらにその感情を高めるような情報を提示して、人々を食いつかせようとする力学が働くのがメディアなのだ。