匿名さん
母は人と話さない生活が長くなったせいもあり、会話での理解力が著しく衰えた。さっき言ったことを3回くらい繰り返すこともある。わかったふりをしていながら、まったく理解していないこともあった。「母が排泄で粗相をした瞬間、何かがキレた」。60代、働きながらの“通い介護”に訪れた限界 [人間関係] All About
【老老介護】父亡きあとの高齢の母は家事を面倒くさがるようになり食事もままならない。週末ごと面倒をみにいっていたが自身も病気になり、夫までも……。無理をして週末ごとに実家に通ったが限界が訪れた。
「イライラしてくるんですよ。でも怒鳴るわけにもいかない。常備菜を作って、ろくに話もせずに帰ってくることもありました。『そんなに不機嫌な顔を見せるなら来なくていい』と母が怒鳴ったときは、わかってはいるけど優しくできない自分をイヤな女だと思いました」
母の住む地域の包括センターに連絡をとり、介護の方針を決めた。ヘルパーさんが来ると、母は露骨にイヤな顔をしていたという。
「どうせあんたにとって私はただのお荷物だよね、と嫌味を言ったりしていましたね。すごく正直に言うと、心の中では早く死んでくれと願ったこともあります」
さらに半年前、チサトさんに病気が見つかった。
(中略)
手術後、10日で退院し、翌日には母の元へ行った。家事をしながら息切れがしてならなかったという。それなのに母は「おいしいものが食べたい」「どこかに連れて行って」とわがままばかり言う。ハイハイ、今度ねと受け流していたが、その日、母が排泄で粗相をした。
「その瞬間、何かがブチッとキレちゃって。いいかげんにしなさいよって家を出てしまったんです。帰宅してからものすごく後悔して、母のケアマネに電話して話しました。泣きながら話す私に、ケアマネが『今すぐ手配しますから』と言ってくれ、その日来るはずのヘルパーさんを早めに寄越してくれたようです」