匿名さん
一般的に、不妊治療のステップとされるのが、(1)排卵のタイミングを狙って性交するタイミング法、(2)人工授精、(3)体外受精、(4)顕微授精だ。(2)以降は、性交を伴わない方法になる。シリコン製のカテーテル(医療用の管)とシリンジ(注射器)を用いて、精液を膣内に注入するシリンジ法は、主に(1)のタイミング法に沿って行われる方法で、「妊娠の確率が高い日にタイミングが取れない」「射精までうまくいかない」「セックスがしんどい」などの理由による性交に代わる手段として、ここ数年でじわりと広がり始めている。「セックスせず妊娠したい」夫婦にニーズ 性交にこだわらない妊活が静かなブームに | AERA dot. (アエラドット)
今、セックスを伴わない妊活が広がっている。本格的な不妊治療を始める前のステップとして、専用器具を用いて家庭でできる妊活だ。共働き世帯の増加や不妊治療の浸透とともに変化する、イマドキの妊活に迫った。…
「まさかここまで売れるとは、というのが正直な感想です」
こう話すのは、国内のシリンジ法キット販売の先駆けで、16年の発売当初からシェアトップを誇る「プレメントシリンジ」の片桐萌さん(オンリースタイル)。商品開発の背景は、「家で手軽に人工授精的なものができたらいいのに」とこぼした同社社長の知人の一言だった。「性行為が苦手だが、妊娠はしたい」「自宅で性交に代わって妊活できる手段があれば」という需要が存在すると察し、一般医療機器として独自に商品を開発。痛みを感じやすい人でも使用しやすいよう、サイズや質感にこだわった。
価格は10回分(10本)のセット販売で税込み6700円。なお、不妊治療クリニックなどで行われる人工授精は、22年4月から保険適用になり、1回約1万5千円前後が一般的だ。
不妊治療クリニックなどでも、「性交と同程度の妊娠率が期待できる」として、シリンジ法を推奨する動きが出てきている。
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「以前は、子どもをつくる=愛のあるセックスでなければ、という感覚が強かったと思いますが、今は違う。不妊治療の広がりもあって、“セックスを頑張りすぎない妊活”のスタイルが定着してきています。シリンジ法は、本格的な不妊治療を始める前のステップとして、よりスタンダードになっていくのではないでしょうか」(香川さん)