匿名さん
この投稿には4.9万“いいね”が付き、「実家の場所に納得がいってて家族と仲悪くないなら全然いいと思う」や、「高度経済成長期までは普通に3世帯同居でしたし…みんな一人暮らしは経済的ピークの時期だからなし得た贅沢です」など共感のコメントであふれている。「中年・実家暮らし」に厳しい視線…子供部屋おじさんはなぜ揶揄されるのか(A4studio) @gendai_biz
「子供部屋オジサン」なる言葉を聞いたことがあるだろうか。この言葉は2014年ごろに日本のネット掲示板サイト「2ちゃんねる」(現「5ちゃんねる」)が発祥とされている、「社会人になってからも実家の自室で暮らす中年男性」といった意味の造語だ。そんな世間的に揶揄されがちな「子供部屋オジサン(オバサン)」であるが、一方では給料が上がらない物価高の現状のなかでは、実家で暮らすのが合理的な選択肢だ、という声もある。今回は「パラサイト・シングル」という言葉の生みの親であり、家族の在り方についても研究する中央大学教授・山田昌弘氏に、“中年の実家暮らし”の実情などについて話を聞いた。
■中には厳しい意見も……
ただし、「良い歳した大人がいつまでも親と暮らしているなんてみっともない。周りが親になっていくのに自分はいつまでも子供のままってか? 自立しろよ」という厳しい意見もあった。
「パラサイト・シングル」という言葉の生みの親であり、家族の在り方についても研究する中央大学教授・山田昌弘氏
「(略)平成に入ったあたりから、親にお金を渡さない、あるいは月に数万円程度の少額しか渡さないで、実家暮らしを続ける独身者が増えたんです。私の調査によれば、実家暮らしの子が親に渡している平均額は月2~3万円で、一人暮らしの家賃などに比べたら格段に安い金額です。こうなると家族みんなで助け合っている状態とは言いがたいため、親の経済状況に子供が依存しているような実家暮らしは問題視されるべきでしょう」
「実家暮らしでも家にお金を入れない、あるいは少額しか家に入れず、給料はほぼ自分のために使って悠々自適な生活を送るという人々が増え始め、結果的にそれが『早く結婚したい』といった意欲や焦りから遠ざけ、晩婚化を招き社会問題となっています。現在の実家暮らしの割合は昔とさほど変化はないのですが、実家暮らしの未婚者の割合は増えているんです」
実家暮らしの独身者が晩婚化を招いていること、そして「実家暮らし=裕福な暮らしができる」というイメージが定着し、それが親への“甘え”だと非難されるようになっていったことが、「子供部屋オジサン」などと揶揄される背景になっているようだ。