匿名さん
――最近では、不登校ユーチューバーやインフルエンサーの影響を受けて、子どもの中でも「そもそも学校なんて行かなくてもいい」という考えが広まっています。この点についてはどう考えられますか。だから「学校に行かない子」が増え続ける…SNSで広がる「無理して行かなくてもいい」論に抱く"強烈な違和感" 見守り、寄り添うだけでは問題が長引くだけ
なぜ学校に通わない子供が増えているのか。不登校の子がいる家庭に有料の支援サービスを提供するスダチ代表・小川涼太郎さんは「不登校の子どもへの支援は、寄り添う“見守り型”が主流だが、それが問題を長引かせている。大事なのは子供自身が問題に向き合い、それをサポートすることではないか」という――。(前編/全2回)
実際問題として掛け算もできなければ漢字も読めないとなったら、仕事をすることはできないですよね。インフルエンサーが学校に行かなくてもいいと言うのは、そういうところがしっかりできていることが前提での話でしょう。学校には行かない、でも学力は身につけなければならないけれど、1人でそれができるかと言えば難しいですよね。
学校に行くことによって、1日の生活リズムや睡眠のリズムを整えるとか、人としてのあるべき当たり前のことができるようになると僕は思っているんです。それを不登校の状態で、自分の意思だけで生活習慣を保つのは、大人ならとにかく、子どもには現実的に難しいと思います。
家庭のルールを決めるのは親御さんなのだから「そうなんだ、○○さんはそう言っているんだね。でもうちの家庭ではこう考えているから、うちはこのルールで行くよ」と淡々と言えばいいと思います。
■学校に行かないデメリットを考えさせよう
仮に、中卒で働くとなった場合にどうするかといったことを現実問題として考えたら、結構きついですよね。だから、あなたは今小学生で、仮にずっと不登校で中卒となった場合どうなるか。今の世の中って、給料を中卒と大卒で比べたら中卒のほうがずっと低いし、選べる仕事も非常に限られてくるよ、といった話をしてみてはどうでしょうか。実際にこのような話をすると、驚いて学校への意識が変わるお子さんは多いです。そのような現実を伝えたうえで、どの選択肢を選ぶかを考えようと問いかけることが大事かなと思います。