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https://bunshun.jp/articles/-/80868
たとえば、1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件。酒鬼薔薇聖斗を名乗った犯人は当時14歳で、事件の残忍さとあわせて世間を震撼させた。いまは一般社会で生活しているであろう彼は、果たして更生したのか。再犯をしなければ更生したと言えるなら、なぜ釈然としない思いが残ってしまうのか。
さらに川名さんが指摘するのが、民法改正で成年年齢が引き下げられたのをはじめ、法律によって「少年」の扱いが違うこと。特に18、19歳の位置づけは法律によってちぐはぐだ。
「時代という縦軸で見ても社会が『少年』に向ける視線は変化しているし、法律という横軸で見ても、その捉え方はバラバラ。『少年』という存在が不確かだという現実を、本書で伝えたかったんです。じゃあ、その少年の更生をどう考えればよいのか。答えは簡単に出るものではなく、僕自身もモヤモヤしたままです。ただ、どんな事件も、当事者とは別に、社会全体が負うべき責任がある。そこから逃げずに考え続けることこそ必要だと思っています」

