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覚せい剤取締法違反(所持、使用)などの罪に問われた元俳優の高知東生(本名・大崎丈二)被告(51)と知人の元クラブホステス五十川敦子被告(34)の初公判が8月31日、東京地裁で行われ、2人とも「間違いありません」と起訴内容を認めた。検察側は冒頭供述で、高知被告が10代後半から大麻を、20代に覚醒剤を使用していたと指摘した。検察側は2人に懲役2年を求め、弁護側は執行猶予を求めて結審した。判決は15日。51歳高知東生被告ヤク30年薬漬け「刺激勝った」(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース
覚せい剤取締法違反(所持、使用)などの罪に問われた元俳優の高知東生(本名・大崎丈 - Yahoo!ニュース(日刊スポーツ)
「正直、不安です」
短髪に黒いスーツ姿の高知被告は、弁護人から再犯の可能性を問われると、少し間を置いて答えた。冒頭陳述では10代後半で大麻を、20代で覚醒剤の使用に手を染めていたと供述した高知被告の調書も朗読された。約30年におよぶ薬物使用歴を簡単に克服できないことは、本人も自覚しているようだ。
過去の薬物使用を自ら供述した理由を「全てをこれでリセットしようと思った」と話した。上京後、原宿駅近くの路上で外国人に声をかけられ、10代後半で大麻を吸った。20歳のころには通っていたディスコの黒服から勧められ、覚醒剤にも手を出した。その後、薬物を使用しない時期もあったというが、06年に五十川被告と知人の誕生日パーティーで知り合い、遅くとも10年ごろから2人で月5、6回ほど使用を重ねた。
14年ごろ、高知被告が友人から薬物を入手できなくなると、代わりに五十川被告がインターネット上で見つけたという密売人から薬物を購入した。代金は全て高知被告が負担していたという。高知被告は当時の状況を「悪いとは分かっていたが、刺激を求める方が勝ってしまった」と話した。
公判では2つの上申書が読み上げられた。1つは同被告が上京後に働いていたアパレル店の元上司の女性(72)からで、もう1つも上京後から家族のように世話をしてくれたという番組プロデューサー(67)からだった。薬物に染まった30年間とちょうど同じ時期を支えた恩人からの言葉に顔を真っ赤にして涙を流した。
事件をきっかけに離婚した元妻の女優高島礼子(52)への思いも口にした。結婚後は「どうしたら別れた女房に気づかれないか、そっちの方を真剣に考えていた」と明かし、「迷惑をかけた。本当に申し訳ない」と謝罪した。この日、高島は出廷はせず、所属事務所関係者は「離婚もしているので、コメントはありません」と話した。
保釈後に薬物依存を専門とする病院で診察を受け、現在も月1回通院している。逮捕時の心境は「終わったという気持ちとよかったなという複雑な気持ちだった」と振り返った。
起訴状では、2人は6月24日、横浜市南区のホテルの一室で覚醒剤を吸引するとともに約4グラムを所持。ほかにも高知被告はこのホテルで大麻約1・3グラムを、五十川被告は横浜市内の自宅で覚醒剤約1・9グラムを所持したとしている。