匿名さん
東京圏の若者らを呼び込もうと、大阪府が昨年度、1億1000万円で委託した「UIJターン促進事業」で、府内で正社員として就職したのは、目標の150人を大幅に下回る6人にとどまったことが、26日公表の府監査委員の監査でわかった。事業の開始が、学生の就職活動がほぼ終わる8月と出遅れたことなどが要因という。東京から若者を、1億円かけ成果6人…大阪府
府監査委、委託料の実績連動を要請
府によると、事業は昨年8月、東京都内の情報サービス会社に委託し、費用は全額、国の地方創生交付金を充てた。東京都や神奈川県などの在住者を対象に、東京と大阪で就職相談を受けたほか、インターネットを通じた企業担当者との面談などを企画、実施した。
だが実際の就職については「東京の方が企業が多い」「大阪は治安が悪い」などとして敬遠され、6人にとどまった。
この結果に、委託された同社側が委託料の減額を自ら申し出たため、府が実際に支出したのは契約金額より4割少ない約6500万円となった。監査結果では、実績に応じて委託料の支払額が決まる仕組みを取り入れるよう要請した。
府の担当者は「事業開始が(8月と)遅れたため、ターゲットとする学生の就職活動が終わってしまっていた。委託のあり方については見直しを検討する」と説明。財源として当て込んでいた国の交付金の交付見通しが立たなかったことが遅れた原因だが、今年度についても、昨年度と同様、交付見通しが夏場まで立たず、今月1日になって約7600万円で別の事業者と委託契約を締結。現時点での実績はゼロという。
一方、愛知県では昨年8月から人材サービス会社に事業を委託し、東京圏の在住者を対象に県内への就職を呼びかけた。昨年度の実績は3人だったが、今年度は4月から事業を始め、3か月間で10人に増加した。